地上波はオワコンになった「クレヨンしんちゃん」 好調「名探偵コナン」との違い

エンタメ 芸能 2020年9月20日掲載

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 映画の興行ランキングなどを作成する興行通信社は9月14日、公式サイトの「ニュース」で、「『クレヨンしんちゃん』最新作が初登場1位を獲得!」と報じた。

 9月11日に公開されたのは「クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」[京極尚彦監督:東宝]だ。

 どれほど多くの観客が詰めかけたのか、同社の公式サイトに掲載された記事から引用させていただく。

《今週の動員ランキングは、『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』(東宝)が、土日2日間で動員21万2000人、興収2億6200万円をあげ初登場1位を飾った。子供たちとその家族のファミリー層を中心に集客し、初日から3日間の累計では、動員23万4000人、興収2億8900万円をあげるヒットスタートを切った》

 もちろん、まぐれではない。昨年4月に公開された「クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン〜失われたひろし〜」[橋本昌和監督:東宝]は興行収入20億8000万円を稼いでいる。

 ところが、である。これだけの人気を誇る映画作品でありながら、地上波との“相性”は悪いのだ。民放キー局の関係者が明かす。

「テレビ朝日は9月12日の午後6時56分から、昨年に公開された劇場版『新婚旅行ハリケーン』を放送しました。最新作の『ラクガキングダム』の宣伝も狙ったわけです。ところが興行収入が20億円を超えたヒット作であるにもかかわらず、ビデオリサーチが調査した関東地区、世帯平均の視聴率は4・4%と極めて低い数字だったのです」

視聴率1桁が常態化

 いわゆる“大爆死”ということになる。関係者は「あの国民的アニメが、こんな低視聴率を記録するとは驚きました」と言う。

 土曜のゴールデンタイムに放送されたにもかかわらず、その平均視聴率が4%台。テレ朝が真っ青になったとしてもおかしくない。

 少子化は、地上波のアニメ番組を直撃している。近年の視聴率低下は著しい。ビデオリサーチが発表した(関東地区、世帯、以下同)8月17日から23日のアニメの視聴率上位10番組を表にしたのでご覧いただきたい。

 この週は、2桁の世帯視聴率を記録した番組が1本もなかった。前出の民放キー局関係者が言う。

「もちろん少子化は無視できない要因ですが、『クレヨンしんちゃん』は2019年10月、『ドラえもん』とセットで、金曜の夜7時台から土曜の4〜5時台に“引っ越し”させられました。これが大失敗だったと言われています」

金曜夜を優先

 ただでさえ子供の数が少ない上に、土曜には塾や習い事に通う小学生も少なくない。そんな時間帯にクレヨンしんちゃんを放送すれば、視聴率がじわじわ下がるのも当然というわけだ。

 この当時、テレビ朝日の定例会見で、スポーツ報知の担当記者が「引っ越しで視聴率が上がるのか?」と質問している。

 テレ朝の回答は「往時は20%あった視聴率が6%まで落ちこんだ。金曜夜の視聴率が下がると、週平均の視聴率に悪影響が出る」というものだった。

 土曜夕方の放送が始まった頃、SNSでは引っ越しを“左遷”と揶揄する投稿が目立った。だが、それも冗談ではなかったようだ。

 テレ朝は金曜夜の視聴率を優先し、ドラえもんとクレヨンしんちゃんを見捨てたわけだ。

「テレ朝は地上波の低視聴率と、劇場版の興行収入を秤に掛けたわけです。土曜のゴールデンタイムが1桁台で終わるのはあまりに痛いですが、クレヨンしんちゃんの最新劇場版の興収は維持したい。視聴率が下がるのを覚悟の上で、宣伝のために枠を犠牲にしたということでしょう。同じ傾向はテレ東の『ポケットモンスター』や『妖怪ウォッチ!』の劇場版を放送する際にも見られます」(同)

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