文政権「日本不買」ポスター印刷は三菱、唐辛子、パスポート用紙…排除できぬ日本と文化

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紙幣の偽造防止ホログラムは日本企業から購入

 韓国のモータリゼーションは米国の支援を受けた時代に始まったこともあり、米軍支援以降に事業がスタートした鉄道は右側通行を採用した。

 首都圏鉄道の地下鉄4号線は、唯一、ソウル交通公社と韓国鉄道公社が乗り入れる路線である。

 ソウル交通公社の運行区間は右側通行で、鉄道公社の運行区間は左側通行のため、平面交差で左右を入れ替える。

 通るたびに衝突事故が起きないかハラハラするが、地下区間のためか平面交差に気づく人は皆無に近く、不安を感じる人はいないようだ。

 日本製品の不買運動をアピールするポスターは三菱なしでは印刷できない。

 韓国の製紙と印刷は日本の技術を踏襲しており、三菱重工業(現・リョービMHIグラフィックテクノロジー)が圧倒的なシェアを持つ。

 韓国には三菱印刷機の拠点はなく、印刷機械を購入する工場主は日本の三菱製中古機械の情報を求め、購入が決まると広島に出向いて三菱の工場で研修を受ける。

 19年に破産宣告を受けた静岡県の印刷機メーカー、シノハラの代理店であるシノハラ・コリアも三菱の扱いが多いと話している。

 パスポートは世界標準品質が求められており、韓国造幣公社は日本製品を基準に適合性をテストしている。

 韓国製用紙はパスポートの基準を満たさず、日本製を使用している。国内使用が基本の紙幣は韓国産でも可能だが、偽造防止のホログラムは日本企業から購入している。

 日本の製品や文化は、文在寅大統領が日帝残滓の排除と日本製品の不買を叫んでも排除できないほど韓国人の生活やビジネスに浸透し過ぎている。

 歴史を知らない政権は、現状も知らないのだろうか。

佐々木和義
広告プランナー兼ライター。商業写真・映像制作会社を経て広告会社に転職し、プランナー兼コピーライターとなる。韓国に進出する食品会社の立上げを請け負い、2009年に渡韓。日本企業のアイデンティティや日本文化を正しく伝える必要性を感じ、2012年、日系専門広告制作会社を設立し、現在に至る。日系企業の韓国ビジネスをサポートする傍ら日本人の視点でソウル市に改善提案を行っている。韓国ソウル市在住。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年9月13日掲載

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