橋下徹VS玉川徹 業界の掟破り、他局番組をネタにする“裏交流”が流行の兆し

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かつてはタブー

橋下:その時に、「テレ朝の羽鳥さんの『モーニングショー』で玉川さんが言ってること、いろいろ意見言いたいから、いいですか。番組同士、意見ぶつかっても?」。「ああ、もうどんどん言ってくれ」と言ったんで、敢えて言わせてもらいます。今、同時間帯でやってるからね。向こうの「モーニングショー」、羽鳥さんのほうは、毎日毎日、感染者数をバーンと衝撃的に伝えるわけ。これなに? 感染者数をゼロにすることが目的なの? 感染した人に話を聞いたら、僕が聞いた限りだと、確かにインフルエンザよりもしんどいと。数倍しんどいと。だから、単なる風邪ではない。なるべく罹りたくはない。けれど、死者とか重傷者が抑えられているという状況を見れば、日本ってなかなかよくやってるんですよ。僕ね、新規感染者数だけで一喜一憂するのは違うと思う。むしろこれをゼロに抑えていくとすると何が起こるかというと、東京でも全国的でも社会経済活動を復活させると、また増えるんです。感染者数というのは「ある程度あるもんだ」と国民は認識しないと、増えていくと恐怖を覚えて、社会経済活動が止まるわけ。これは逆説的な話だけど、医療崩壊が生じない限りは、ある程度の感染者数がだらだらと続いていけば、みんな「そんなもんだ」と思って、むしろ僕はそちらのほうが良いと思う。感染者数は少ないほうが良いけれども、もう一つ社会経済活動もやらなきゃいけないから。これはバランス取らなきゃいけないから、感染者数をゼロにするとか、感染者数に一喜一憂するのは違う。だから声を大にして言いたいのは、「モーニングショー」、感染者数にばっかり注目するなと、そう言いたいですね。今、リモートで繋いでもいい!

――番組を進行するTBSの国山ハセンアナは「それは無理です」と苦笑。

橋下:「モーニングショー」は、検査、検査言ってるけど……。

ハセン:すっごい、「モーニングショー」のこと言いますね。

橋下:今日、30回は言うから、「モーニングショー」。

――だが、ここまでは前振りに過ぎなかった。橋下氏より執拗だったのはTBSだったのだ。ハセンアナが、PCR推進派の意見が書かれたパネルを持ち出す。

 パネルには3人の意見が要約されていた。東京大学先端科学技術研究センターの児玉龍彦教授、保坂展人世田谷区長、そして〈テレビ朝日「モーニングショー」コメンテーター玉川徹氏〉である。これを見て驚いたのは、むしろ橋下氏だった。

橋下:そんな特定名出すの? 今、隣でやってるのに?

ハセン:そうです、裏でやってるんですけども。

――と、玉川氏の主張を読み上げる。

〈無症状の感染者を含め、なるべく多くの検査をやって感染者が非感染者と接触しないという状況をとれば、それ以上感染は拡がらないと思うが、それは間違いですか?〉

橋下:ま、ま、玉川さんのほうもね、特徴的な主張をバーンと言って、僕も反対論を言って、こういう風に言うから成り立つんであって……。

ハセン:やめてください、テレビのウラ側を言うの!

 民放プロデューサーは言う。

「昔は裏番組の名前を出す、裏番組をイジると、上層部から怒られたり、注意されたりしたものです。ワイドショーで他局のワイドショーの話をすることなんてまず無理でしたし、裏番組を連想させるキーワードすらタブー視されていたものです。例えば、安倍首相がフジの番組で語った内容を日テレが扱う場合でも、『テレビの報道番組で……』という紹介の仕方をします。ところがバラエティではここ数年、他局の番組を話すことが増えてきています。特に芸人さんは面白おかしくネタにしますからね、笑いが取れたり、話題になるなら、オイシイと考えるようになったのでしょう」

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