渡哲也さんが貫いた「裕次郎」の流儀 「石原良純」「みのもんた」ら語る

エンタメ

  • ブックマーク

Advertisement

「もう頃合いでしょう」

 裕次郎の未亡人であるまき子夫人(87)は、関係者宛ての7月17日必着の手紙で、来年1月16日に事務所を解散することを正式に発表している。石原家をよく知る芸能関係者が言う。

「まき子夫人が明かしたように、“俺が死んだら即会社をたたみなさい”というのが裕次郎さんの遺言でした。ただ、石原プロの幹部たちは、“会社を存続させれば、金が入り続け、まき子夫人は食うに困らない”、“裕次郎さん亡き後も彼女を支えていこう”と考えた。そこにぶら下がろうとするスタッフの思いに後押しされて未亡人も会社を続けることを選んだのです」

 だが、2代目社長に就いた渡の近年の思いは違った。

「裕次郎さんの遺言を重く受け止めた渡さんはここ数年、常に“自分の目の黒いうちに石原プロをきれいに終わらせ、石原家にお返ししたい”と考えていた。そもそも舘ひろし以外に大きな稼ぎ頭がおらず、彼に負担をかけたくないという思いや、若手などの将来に責任が持てないとの自責の念に苦しみ続けてきた。その解散の悲願が叶ったばかりだというのに……」(同)

 スポーツニッポンOBで、渡と50年以上にわたって交友のある脇田巧彦氏は、

「石原プロの解散情報を耳にした7月15日に、渡さんにショートメールを送ったら電話を折り返してくれたんです。彼は淡々とした口調で“主がいなくなってから33年間もよく続いたと思います。石原裕次郎の名前を汚さないように頑張ってきましたが、もう頃合いでしょう。跡継ぎもいませんから”と話していました。彼は裕次郎さんの死後、本当に頑張って頑張って、ついに責任を果たしたわけです。凄い男だと思いますよ。ただ、それからすぐに彼自身の人生が幕引きを迎えるとは思いもしなかった」

 精根尽き果てたのだろう。

次ページ:「良純は明るくていい」

前へ 1 2 3 4 次へ

[2/4ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。