安倍総理を蝕むストレスの元凶 周囲に漏らした「官邸から世論が見えない」

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 安倍晋三首相に囁かれる健康不安。8月24日には、前週に続き2度目の検査を慶応病院で受診している。持病である潰瘍性大腸炎の治療が目的と見られているが、この病の悪化を招く要因の一つはストレスだ。安倍総理は、一体何に追い詰められているのか。

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 慶応病院を訪れた24日のぶら下がり取材では「体調管理に万全を期して、また頑張りたい」と応じた安倍首相。しかし、総理を取り巻く人々は、通常国会が閉じた6月以降、急速に気力を失っていく総理の姿を目撃している。

「国会閉会後、安倍さんは疲れ切って“任せるよ、もういいんだ”と言っていました。会見などの国民への発信は当面、菅さん(菅義偉官房長官)に任せる、ということでした」

 また、今夏、総理に会った関係者は、こう漏らしていたとも証言する。

「官邸から世論が見えないんだ――」

 自民党関係者が続ける。

「安倍さんは“周囲から勧められた政策を良いと思ってやっても世論から批判される”とこぼしていて、官邸と世論のギャップに悩んでいました。具体的には経産省出身の首相秘書官、佐伯耕三さんが考案したアベノマスクや星野源さんの曲に合わせて作った動画のことを指しています」

 また、最近では新型コロナの対策が評価されていないことに頭を抱えていたという。例えば、4~6月期のGDPは前期比年率で27.8%減だったが、同じく32.9%減だったアメリカからすれば下げ幅は小さく、日本のコロナ対策は成功していると総理は考えているという。

「にもかかわらず、世間から批判され、支持率は下がるばかり。最近は“なぜだ。こんなことになるのはなぜなんだ”というのが口癖になっています」(同)

 佐藤栄作元総理を抜き、総理在職最長記録を更新した安倍首相。8月27日発売の週刊新潮では、幕開けが近づきつつある退陣劇について特集する。

週刊新潮 2020年9月3日号掲載

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