韓国は日本を模倣して大きくなった…コンビニなどのフランチャイズ編

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FC本部のぼったくりがバレバレになり

 飲食系フランチャイズは、加盟店に半製品を供給するなど、脱退すると味を維持できないシステムで加盟契約を維持するが、韓国のチキンFCは違っている。

 チキンFC本部は、調理マニュアルを提供し、生の食材を供給する。加盟店はマニュアルに則って調理し、加盟店は契約が終了するころには本部の助けがなくても同じような味を利用客に提供できるようになる。

 1990年代、韓国ビール業界1位のOBビールが、フライドチキンを食べながら生ビールを飲むスタイルを提唱し、「チメク」が定着した。チメクとはチキンのチと韓国語でビールの意のメクチュに由来するメクを合わせた造語である。

 チメク人気がピークに達した2015年、フランチャイズに加盟しているフライドチキン店は2万4678店に達し、フランチャイズに属さない店舗を含めると3万店を超えるまでに成長したが、その後、チメクFCは減少の一途を辿った。

 15年度、コンビニエンスストアの新規開店数は5575店に対し、加盟契約終了は1678店。一方、フライドチキンは新規加盟3988店に対し、脱退が2852店に達している。

 事業経営が立ち行かなくなって廃業するFCのほか、成功して脱退する店が続出したのだ。韓国のFC本部は前述の通り、ロイヤリティ収入はほぼなく、加盟店に商材や食材を供給して収益を得る。

 2017年9月、鶏肉流通価格公示制度がスタートすると、FC本部のぼったくりがバレバレになり、チメクFC加盟店は本部から仕入れるより畜産業者から仕入れる方がはるかに安いことが判明したのだ。

 フランチャイズ本部は、鶏肉を1キログラムあたり3500ウォンから4000ウォンで仕入れ、輸送費やマーケティング費を上乗せした5000ウォンほどで加盟店に供給していると公表したが、公示制度で判明した畜産業者の供給価格は1キロあたり平均2665ウォンだった。調理のノウハウを得たチメク店が、契約満了時に更新をせずFCから独立したのだ。自然な流れである。

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