韓国のパクリ文化は日本のブランド名すら模倣する…WARAWARAにダサソー

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コピー対策も日本をベンチマークとする韓国

 この事件以降、ジェトロ・ソウルは、韓国で日本に関わる申請が出願されたら日本の商標権者に連絡し、その商標権者が異議を申し立てて違法な商標登録を事前に防ぐシステムを構築した。登録された商標の取り消しは時間とカネがかかるが、登録前の阻止は、それほど難しくはない。

 韓国当局もまた違法コピー対策に乗り出した。韓国検察は2012年に1兆4282億ウォン(約1179億6900万円)の違法コピーを摘発した。大法院も15年12月に日本のうさぎのキャラクター「ルシュクル」を模倣したぬいぐるみの販売業者に実刑判決を言い渡した。

 18年6月には文化体育観光部は関税庁、著作権保護院と合同でピカチューなどの違法コピーを摘発した。このとき押収したコピー品は3億ウォン(約2965万円)に上ったが、文化体育観光部は前年にも5億ウォン相当の違法コピーを摘発した。

 韓国が著作権保護を強化した背景に、中国における韓国ブランドのコピーがある。韓国ベーカリー大手の「パリバゲット」が中国に進出したとき、すでに商標が登録されていた。かき氷の「ソルビン」も第三者が登録していた。韓国のテレビドラマはスポンサーの商品や店舗を大きく映し出すが、そのドラマを見た中国人が商標を登録する例が相次ぎ、2016年までに1000件を超える韓国商標が中国の第三者によって登録されたのだ。

 中国のコピーは韓国のお家芸だった「もどき」にも目をつけた。携帯電話の「Samsung Anycall」を模した「Samsong Amycall」やプラスチック容器の「LOCK&LOCK」 を模した「LQCK & LQCK」、オリオン製菓の「コレパプ」を模した「パプコレ」などが登場した。コレパプは森永の「おっとっと」の模倣が疑われている商品である。

 韓国ブランドのコピーはベトナムでも増えている。日本や欧州をコピーしてきた韓国は逆の立場になったワケだが、コピー対策も日本をベンチマークしているようだ。

佐々木和義
広告プランナー兼ライター。商業写真・映像制作会社を経て広告会社に転職し、プランナー兼コピーライターとなる。韓国に進出する食品会社の立上げを請け負い、2009年に渡韓。日本企業のアイデンティティや日本文化を正しく伝える必要性を感じ、2012年、日系専門広告制作会社を設立し、現在に至る。日系企業の韓国ビジネスをサポートする傍ら日本人の視点でソウル市に改善提案を行っている。韓国ソウル市在住。

週刊新潮WEB取材班編集

2020年8月6日掲載

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