今度は銀座ビル売却の「三陽商会」 従来型のアパレルとオーディオメーカーの共通点

ビジネス 企業・業界 2020年7月28日掲載

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あっという間に消えるビル譲渡益

 三陽商会は経営改善のため、今年5月、三井物産出身でスポーツアパレル「ゴールドウイン」を再建した大江伸治氏を社長に迎えていた。

「銀座のビルは昨年リニューアルしたばかりです。それを売却するのは、大江社長の最初の荒療治となりますね」

 と解説するのは、ビジネス評論家の山田修氏。

「4期連続の赤字を脱することができなかったため、岩田功社長が昨年暮れに責任を取って辞任。副社長だった中山雅之氏が今年1月、社長に就任しました。ところが、中山氏は管理畑で経営を守る立場でしたから、大胆な改革ができない。そこで三陽商会の株主である三井物産が大江氏を送り込んだのです。大江氏は3月に副社長に就任、5月末の株主総会で社長に就きました」

 銀座ビルの売却で、経営状態は改善されるのか。

「ビルの譲渡益は67億円になりますが、あっという間に消えると見ています。2018年12月期と20年2月期の決算を比べると、現金が51億円減っています。さらに短期借入も79億円増えています。決算の時期を12月から2月に変更したことで、20年2月期は14カ月となります。これは売上を嵩上げするために意図的に変更したとの見方もできます」(同)

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