「麻生副総理」が「今年の秋に解散せよ」と主張する理由 公の場では絶対言えないけど

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東京五輪の開催は絶望的!?

《安倍晋三首相は30日、麻生太郎副総理兼財務相と首相官邸で2人きりで約20分間会談後、公明党の太田昭宏前代表を官邸に招き、約1時間会談した。その後、自民党の下村博文選対委員長とも30分協議した。麻生氏が首相と面会するのは6月だけで計8回。麻生氏は29日に公明党の斉藤鉄夫幹事長に「衆院解散は今秋が望ましい」との考えを伝えており、「麻生氏が今秋解散に向け、首相の説得を重ねているのではないか」との観測が広がっている》

 前出の自民党関係者は、「麻生さんが早期解散に“執念”を燃やしているのは間違いありません。理由を読み解く鍵は、東京五輪です」と解説する。

「前提条件として、現在、衆議院で自民党は284議席を確保しています。任期は来年10月。次の総選挙で、自民党が議席を減らすのは確実です。『30や40は議席が減っても不思議じゃない』と言われています。安倍首相の支持率が下がっていることや、長期政権に飽きた無党派層が増えていることが背景にあるとされています」

 ちなみに、衆議院で「絶対安定多数」は261議席。「安定多数」は244議席で、「過半数」は233議席だ。

 30から40議席を失うとすれば、単純計算で254議席から244議席の間となる。それでも安定多数は維持できるわけだが、麻生副総理兼財務相には懸念があるという。

「麻生さんは『もし東京五輪の中止が正式決定し、その後に総選挙を行うような事態になったら、自民党は敗北してもおかしくない』と考えているそうです。実は安倍さんの側近や、自民党の幹部クラスでさえも、『来年に東京五輪を開催するのは無理かもしれない』という雰囲気なのです。うっかりそんなことをマスコミに喋ってしまえば、大問題になるのは確実です。麻生さんは、安倍さんが主導した五輪が中止になったら、自民党は批判にさらされる可能性があると考えているんです」(同)

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