海老蔵がフランス語勉強のワケ 狙うは襲名披露後のパリ公演

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 寝ても覚めてもブログを更新。市川海老蔵(42)の“ブログ依存”はつとに知られるところ。コロナ禍で「十三代目市川團十郎白猿襲名披露」が延期となり、時間をもてあますのか、今度はツイッターにも手を伸ばした。

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 歌舞伎界トップの大名跡「團十郎」の襲名披露は、東京の歌舞伎座で5月から7月まで行われる予定だった。本来ならば一大行事の真っ只中のはずである。

 このポッカリ空いた時間にも、海老蔵は相変わらずの頻度でブログ更新に勤しんでいる。が、6月7日に突如、ツイッターのアカウントを開設。ブログと同じく、かなり頻繁に空の写真を載せたり2人の子どもの様子を呟いたりしている。サイバーエージェントの担当者によると、

「看板ブロガーを取られたという感覚はありません。むしろ、ツイッターにブログを貼り付けていただき、相乗効果を感じています」

 そんな海老蔵のツイッターについて、ベテラン芸能記者はこう指摘する。

「ツイッターで呟かれたカタコトのフランス語が、演劇関係者のあいだで話題になっているんですよ」

 その投稿は6月11日、19時16分。〈Il est 19h15 Je vous remercie 宜しくおねがい申し上げます〉

 1分ズレているが、フランス語は“19時15分です。どうもありがとうございます”という意味である。

先代を見て

「簡素なフランス語なのですが、これを、“海老蔵はフランス語を勉強中に違いない”と見る演劇関係者が多い。なぜならそれは、彼の、秘めたる思いにつながるからなんですよ」
 と、芸能記者が続ける。

「延期されている襲名披露の実現後に、パリでの公演を望んでいるといいます。2004年、海老蔵襲名披露のパリ公演で、彼はフランス語の口上があまりうまくいきませんでした。一方、07年にオペラ座初の歌舞伎公演をやったときには、父の團十郎さんがフランス語で口上を述べた。ただ、團十郎さんは言葉の意味が分かっておらず、部屋いっぱいに台詞を貼ってお経のように丸暗記したそうですが」

 こうした因縁からか、海老蔵には“次はうまく”という思いがあるのか。かねがね、歌舞伎を外国人にも親しめるものにしたいとも言ってきた。そんな男ゆえ、実際にフランス語を勉強中ではとの話はうなずける。となると、実力はいかほどか。

「ツイッターの単語だけで語学力をうかがうことはできないですけれど」

 と、比較文学者で作家の小谷野敦氏。

「海老蔵は、他のSNSでは英文を添えていることもありますよね。フランス語を完全に習得するのは難しいとしても、外国語が苦手なお父さんを見てきたので、頑張っているのかもしれません。なにせお父さんは、昔、海外に行ったときに“千円”と言いたくて、そのまま英語っぽい発音で“センイエン”と言った方。それが通じなくても、“センイエン”の発音にいろいろと変化をつけて粘っていたらしいですから。少なくとも海老蔵は芝居もお父さんよりうまい。語学力も期待したいですね」

 パリの劇場で、“十三代目”が流暢なフランス語の口上を述べられる日は来るだろうか。

週刊新潮 2020年7月2日号掲載

ワイド特集「梅雨の晴れ間に」より

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