パソナ代表に取り込まれた「西村康稔」大臣 昭恵夫人とお膝元で3ショット

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“パソナ島”

 兵庫9区を地盤とする西村大臣は、神戸市出身の南部靖之・パソナグループ代表(68)とも親交が深い。

 そのお膝元である淡路島でパソナが事業をスタートさせたのは08年。皮切りとなったのは〈独立就農や農業分野での起業を目指す人材を育成〉することを目的にした「パソナチャレンジファーム」だった。その後、廃校となった小学校を再生して、カフェやレストランを併設する「のじまスコーラ」を開くと、サンリオの人気キャラクターを前面に押し出したシアターレストラン「HELLO KITTY SHOW BOX」、兵庫県立淡路島公園内に体験型エンターテインメント施設「ニジゲンノモリ」などを次々とオープンさせている。

 南部代表、安倍昭恵総理夫人とのじまスコーラを訪れた西村大臣は、シャンパングラスで乾杯する写真をSNSに掲載。選挙区である淡路島でのパソナの成功を誇示するようなワンショットである。

「淡路島でパソナがイベントを開く時には毎度のように西村さんが呼ばれていました。それほど南部代表は目をかけていた。西村さんと昵懇の門康彦淡路市長が仁風林に呼ばれたこともあります。南部代表の淡路島への思い入れは強く、島内に“迎賓館”まで作ってしまった。古民家を南国ロッジ風に改築して、籐家具を持ち込んでね。“春風林”と呼ぶんですが、仁風林のミニ版というイメージで地元政官界の関係者を招くのです」(パソナ関係者)

 島の東海岸に位置する2万平方メートルの市有地を購入し、今後、さらなる開発を手掛ける計画もあるという。ここまで易々と事業を拡大できるのも、たゆまぬ“接待”で政治家を籠絡し続け、人脈を築いたゆえだろう。

 だが、淡路市の市政関係者は眉を顰める。

「のじまスコーラを立ち上げる際には、市が廃校をパソナに無償譲渡しており、両者の関係が兵庫県議会で問題視されました。また、パソナの施設が建ち並ぶ島の西海岸エリアや県立公園は、明石海峡を渡ってすぐの淡路サービスエリア近くに集中している。関西から車で島を訪れたお客さんも南方面には足を延ばさない。淡路島が“パソナ島”になっただけで地元にはカネが落ちてこないとの批判も少なくありません」

 接待攻勢で政治家や官僚を取り込み、勢力を拡大してきたパソナグループ。なかでも西村大臣への“先行投資”が今や大きく実ったのだから、人を見る目に狂いはなかったようだ。

週刊新潮 2020年6月25日号掲載

特集「疫病禍を拡大させた『竹中平蔵』がコロナで潤う! 『GoTo キャンペーン』も食い物にする『パソナ』の政治家饗宴リスト」より

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