田中圭、驚異のドラマ3作掛け持ち 人気だけじゃないTV局が使いたがる“2つの理由”

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 田中圭(35)が超異例の3作掛け持ちで収録か――。4月クールで「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」(フジテレビ)と「らせんの迷宮~DNA科学捜査~」(テレビ東京)の2本の連ドラを掛け持ちしていたが、コロナ禍により撮影は中断。未だ放送開始時期は決まっていない。なのに、TBSの夏ドラマ「キワドい2人-K2- 池袋署刑事課神崎・黒木」への出演も決まったというのだ。このままでは3作同時進行ということになる。これで彼の連ドラ出演は6クール連続、計7作ということに。異様とも言える働きっぷりの裏には、特別な事情があるという。

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 言うまでもないが田中は、18年4月期に放送された「おっさんずラブ」(テレビ朝日)で注目された。この作品で、ザテレビジョンドラマアカデミーや日刊スポーツ・ドラマグランプリなどで主演男優賞を受賞。俳優活動19年目にして初めて獲得した賞だった。ちなみにエランドール賞では、これほどの俳優歴なのに“新人賞”だった。

 以来、ドラマや映画、CMに引っ張りだこで、前述の通り昨年4月期から連ドラに、5クール連続で出演というわけだ。その内訳は以下の通り。

●19年4月期(2クール)
「あなたの番です」(日本テレビ)主演:原田知世、田中圭

●19年7月期
「Iターン」(テレビ東京)主演:ムロツヨシ、古田新太

●19年10月期
「おっさんずラブ―in the sky―」(テレ朝)主演:田中圭

●20年1月期
「シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。」(日テレ)主演:清野菜名、横浜流星

●20年4月期(放送開始未定)
「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」(フジ)主演:石原さとみ
「らせんの迷宮~DNA科学捜査~」(テレ東)主演:田中圭

●20年夏(放送開始未定)
「キワドい2人-K2- 池袋署刑事課神崎・黒木」(TBS) 主演:山田涼介、田中圭

事務所と編成部の思惑が合致

 よくよく見れば、2クール続けて放送された「あな番」と「Iターン」も重なっている。このほか単発ドラマにも出演し、映画は「劇場版 おっさんずラブ~LOVE or DEAD~」など昨年だけで3本公開され、舞台公演もあった。さらに10本ほどのCMに出演中だ。なんだ、この働きっぷりは? 民放プロデューサーも舌を巻く。

「彼の芸能界入りのきっかけは、深キョン(深田恭子)の初主演映画『死者の学園祭』(2000年公開)の一般公募のオーディションでした。芸能界にまったく関心はなかったそうですが、母親が応募して最終選考まで残った。結局、オーディションには落ちたものの、芸能界入りを勧められて現在の事務所に決まったそうです。所属事務所は、イケメン俳優として売り出そうと戦略を立てた。ところが20年近く、鳴かず飛ばずとまでは言わないものの、あまり出演作品にも恵まれませんでした。30歳も超えてようやく『おっさんずラブ』という話題作でブレイクしたわけです。事務所はこのタイミングを逃すまいと、どんどん営業をかけて仕事を獲った結果、連続6クール7作出演となったんです」

 バラエティにまで進出している。

「バラエティ番組『ぐるぐるナインティナイン』(日テレ)の名物企画“グルメチキンレース・ゴチになります!”にも、亡くなった大杉漣さんの後任としてレギュラー出演、その飾らない人柄も人気になっています」(同)

 いくら事務所が熱心に営業をかけても、こう立て続けに仕事が入るものだろうか。

「彼が凄いのは、『おっさんずラブ』以降の仕事が、ドラマもバラエティもどれも好調なこと。その効果もあってCMの契約数も増えたのでしょう。ポテンシャルの高さ、好感度の高さ、運の強さも加わって、ヒットを生み出し、仕事がどんどん入るのでしょう」(同)

 とはいえテレビ局側には、こんな事情もあるという。

「あまり大きな声では言えませんが、ギャラです。ドラマの主演クラスの相場は、連ドラ“1話”の出演料が300万円以上です。特に人気の俳優ともなれば、500万円クラスもいます。ところが田中のギャラは、200万円前後。彼を起用すれば、1話あたり100万円から300万円も安くなる。最近の連ドラは全10話ですから、1000万円から3000万円が浮くわけです。つまり制作費がかからないから、テレビ局にとっては大変ありがたい存在なんです」(同)

 なぜ彼は、安いのだろうか。

「遅咲きですからね。主演作も増えてきましたが、キャリアはまだ浅い。そして、まだゴールデン帯での主演というわけではないから、出演料が安く抑えられているんです。もちろん、CMも含め、これだけ露出が続けば、来年以降はギャラもアップするでしょう。テレビ局にとって今年いっぱいは、田中圭はコスパの良い主演俳優というわけです」(同)

 さらにもうひとつ、テレビ局にはある思惑があるという。

「彼が所属する事務所には、小栗旬や綾野剛といった、なかなかキャスティングできない人気俳優がいます。彼らに今後、出演してもらえるためにも、事務所が売り出し中の田中を起用することで恩を売っている、という側面もあるんです。つまり田中圭の6クール連続出演は、所属事務所とテレビ局編成部の思惑が一致した結果ということですね」(同)

 くれぐれも体には気をつけて。

週刊新潮WEB取材班

2020年6月23日掲載

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