EXIT兼近大樹、「ワイドナショー」コメント力が絶賛されるも業界からは意外な反応

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 お笑いコンビEXIT(イグジィット)の兼近大樹(29)のコメント力が注目されている。きっかけは「ワイドナショー」(フジテレビ)にコンビでなくピンで出演し、大先輩の松本人志を前に、堂々と持論を展開して絶賛されたためだ。ところが業界からは、なぜか「まだ早い」との声が――。

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 ネオパリピ系漫才とかネオ渋谷系漫才とも称される、ツッコミ(りんたろー。[34])・ボケ(兼近)ともに、チャラ男キャラでしゃべくり漫才を行うのがEXIT。霜降り明星、宮下草薙、四千頭身らとともに“お笑い第七世代”の一つに数えらている。民放プロデューサーが言う。

「チャラ男と言えば元祖は、オリエンタルラジオの藤森慎吾ですが、彼よりもEXITにはリアリティがある。そして、チャラ男VS真面目キャラというコンビではなく、2人ともチャラ男というのがミソ。若者言葉を上手くチョイスすることで、若者からの共感を呼んでいます。これまでコンビで売ってきただけに、兼近が1人で出演したのは意外でした」

 5月17日の「ワイドナショー」が兼近のピンでの出演だった。いつもより地味目なスーツ姿で登場した兼近は、開口一番「よく僕を呼びましたね」とチャラくカマした。

「相方のりんたろー。が大卒なのとは対照的に、兼近は定時制高校中退、学歴的には中卒です。インタビューでも《僕は中卒で“いと頭悪し”なんですが》(日経エンタテインメント!)と言っていますからね。ただ、この“いと頭悪し”というのも、チャラい言葉と古語を掛け合わせるという彼らのネタの一つ。彼らの漫才のネタは主にりんたろー。が作っていると言われていましたから、余計にコメンテーターとして出演したことに違和感がありました」(同)

 松ちゃんや東野幸治、口八丁の指原莉乃、さらに永遠の暴れん坊キャラ・泉谷しげるとともに、スタジオ入りした兼近は最初から持論を述べたのだ。

○緊急事態宣言が39県で解除されたことについては――

兼近:解除されたんですけど、これ、解除っていうかは、緩和っていう意識を持って欲しくて。やっぱ、「うわ、パーティーだ!」ってなっちゃうと、結局また(第2波、第3波に)なるわけじゃないですか。そうなってほしくない。

○仕事とステイホームのどっちを取るべきかについては――

兼近:我々は割とお金もらってるほうなんで、出なくてもいいかもしんないすけど、やっぱ、もらってない人たち……、あ、すいません。今、自分でもらってるって言っちゃった。大丈夫な人と大丈夫でない人がいて、経済回すのと自粛の両立、大阪モデルっていうのが、オレは一番ちょうどいいなと思いました。

○「#検察庁法改正案に抗議します」で盛り上がった、政治的発言は勉強してからでないといけないのかについては――

兼近:ムズいんですけど、やっぱ勉強しないと参加したらいけないのが政治ってわけじゃなくて、誰でも発言する批判するって自由だと思うんですね。それをたぶん、大人たちが都合悪いから、若者は参加するだけで叩かれたりとか、芸能人なんか特に影響あるから言わないでくださいとか言われるんですけど。そんなの、影響力持ったのは自分で持ったものだし、自分が思ったことを発言するのは自由だと思う。オレが一番残念なのは、これできゃりーぱみゅぱみゅさんがツイートして、それが叩かれて、それを見た若者たちが、やっぱり政治に参加したらこういう嫌な思いするんだな、大人からこういうこと言われるんだな、っていうので衰退していくのが、なんかダリーっすね。

松ちゃんも顔を強張らせた

○「言葉の世代間ギャップ」については――

兼近:ぼくら初めて舞台に立ったとき、お客さん2人しかいなかった。お笑いライブにお客さんがまず来ない。その理由っていうのが、今、活躍している芸人たちが例えるのがドラゴンボールだったりするからなんすよ。ドラゴンボールやプロレスでよく例えるけど、若者には伝わってない。こっちは気を遣って笑うしかできないんすよ。「何言ってんだ、この先輩たちは?」っていう。若い人たちは「わかんないから見なくていいや」って、お笑いから離れていったと思うんすよ。

「聞いていた松ちゃんも表情を硬くしていました。彼自身、そうした例えは多いですからね。ところが、若い視聴者には、これが《聞く気になる言葉選びがうまい》《頭がいい》と絶賛されていたわけです。今後はコンビとしてではなく、兼近にピンでオファーが行くかもしれません」(前出・民放プロデューサー)

 だが、ピンでの出演はあまりお勧めしないというのだ。

「超売れっ子となったEXITは今、様々な番組に出まくっています。4月からはAbemaTVでニュース番組のMCにも抜擢されました。もちろんコンビとしてです。彼らにとって今は、コンビのレギュラーを増やすことが最優先の時期です。どちらかがピンで出始めると、“コンビ格差”だの“○○じゃないほう芸人”などとマスコミが取り上げるようになる。ましてや雛壇番組が減り、リモート出演が増えている今、企画会議では“兼近一人で”という声も上がってくるでしょう。なにせ、昨年の“よしもと男前ブサイクランキング”では兼近が男前で堂々の1位、一方のりんたろー。はブサイク2位(一応、男前では5位である)ですからね。アップになりがちなリモートでは、兼近に声がかかりやすくなります」(同)

 とはいえ、漫才コンビはいずれ、別々に活動するものではないのだろうか。

「かつてのツービートのたけしさんときよしさんを筆頭に、コンビの一方だけが売れるというパターンは多い。しかし最近では、バイきんぐの小峠英二だけが売れ、相方の西村瑞樹の出演が減るという時期がありましたが、西村は今キャンプ芸人として人気です。ハライチは澤部佑がピンで売れると、相方の岩井勇気は“腐れ芸人”として浮上しています。昔と違って、一人だけが突出するという時代ではなくなったんでしょうね」(同)

 コンビを大切にする芸人は、どのくらいいるのだろうか。

「代表的なのが、タカアンドトシとサンドウィッチマンでしょう。彼らはピンでの出演はほとんどありません。以前、タカトシのタカさんが『アメトーーク!』(テレビ朝日)にピンで出演してスベりまくり、『もう1人で出ない』と言ったことがあるそうです。でも、彼らはコンビだからこその面白さ、芸人力が出ると思います。だから番組側もコンビでの出演を望むのです。EXITも生き残っていくためには、今はまだ、チャラ男2人の世界、2人の時間のほうが面白いし、視聴者を楽しませることができるはずです。まずはコンビとして実力をつけてから、ピンで出て行ったほうが、息の長い芸人になると思うんですよ」(同)

週刊新潮WEB取材班

2020年6月13日掲載