「麒麟がくる」にユースケ・サンタマリアが降臨 腹黒大名の“顔芸”に注目!

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失敗作がない

「善人キャラやヘタレキャラの多かったユースケですが、02年のドラマ『アルジャーノンに花束を』(フジテレビ/関西テレビ)に主演し、知的障害者役を見事に演じたことで役者としての地位を確固たるものにしました。さらに、08年のドラマ『貧乏男子 ボンビーメン』(日本テレビ)で金貸しの元ホストを演じた辺りから、腹に一物ある、面従腹背のキャラがハマるようになりましたね。『ボンビーメン』では出演を迷ったが、主演の小栗旬から共演を請うメールを直接もらったことで踏ん切りがついたそうです」

 フジの亀山氏や小栗旬など、出演を請われるとは、ずいぶん恵まれている。

「ある意味、希代の世渡り上手ともいえますが、彼のすごいところは、出演するとヒット作になることが多いことです。『救命病棟24時』(フジ)のエリート医師役や、『絶対零度』の黒幕など、様々なドラマに出ていますが、驚くほど失敗作がない。昨年の出演作を見ても、吉高由里子の『わたし、定時で帰ります』(TBS)や米倉涼子の『ドクターX』(テレ朝)、竹内涼真の『テセウスの船』(TBS)と、いずれも主演の人気俳優の脇で、腹に一物キャラを演じ、放送クールNo.1の視聴率を記録した作品ばかり。彼の扱いはディレクターも心得たもので、長~いどアップを多用して、腹黒さを強調。大河でもその見せ方は同じですね」

 確かに、ちょび髭の義景のアップは多く、もはや顔芸と言えるほど。さらに時代劇らしく、光秀に「(金を)くれてやろうぞ!」と言ったかと思えば、さっきまで光秀が座っていた床を現代語で「えぐるように拭こう!」と家来に掃除させたり、すでに腹黒さ一杯、サイコパス的な大名である。

「何をやり出すか、目が離せませんよ。その一方で、染谷将太演じる信長は、いよいよ悪の表情を見せ始めました。いずれこの2人が敵対するわけですから、ますます光秀の存在感は薄れていくような不安さえ感じます」

 ただし、「麒麟が来る」もコロナ禍により、収録ストックはもうすぐ底をつく。

「大河は6月7日まで放送して、一時休止と発表されています。あと3週で、どれだけ強い印象を残せるかで、放送再開後の視聴率も変わってくるでしょう。以前、ユースケは、『ラテ欄、横いっぱいの10文字で出してもらえるのが夢』と言っていたことがありましたが、大河でそれが叶えられるかも楽しみです」

 17日のラテ欄の「麒麟が来る」は、「越前へ~新たな主君朝倉義景登場!」とユースケ推しなのだが、その後に続くのは《長谷川博己 染谷将太 門脇麦 尾野真千子》――彼の名はまだない。

週刊新潮WEB取材班

2020年5月24日掲載

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