夏の甲子園中止、“道連れにしたい”心情がにじんだ毎日新聞

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  8月10日に開幕予定だった「夏の甲子園」はコロナによって中止に。主催の朝日新聞にとっては痛手だが、同じく中止になった春のセンバツの主催・毎日新聞は、今月8日、〈夏の甲子園 迫るリミット〉と題した記事を掲載した。7段に及ぶ渾身の記事なのだが、行間には開催を阻止したい、ありていに言えば“道連れにしてやりたい”という心情がにじんでいたのだ。

 まず、リード文からして、

〈高校スポーツを取り巻く環境は厳しさを増している〉

 とネガティブな見立て。次いで〈体力の低下や実戦的練習の不足は、試合でのけがを招く恐れ〉や、臨時休校の影響で夏休みが短縮される場合の〈部員が教育を受ける権利の妨げ〉など問題点を挙げた。更に、開催する場合も〈移動の際のマスク〉〈球場出入り口での検温やアルコール消毒〉〈使用したベンチなどの消毒〉〈記録員などスタッフの削減〉〈バスでなく保護者らの自家用車での送迎〉〈移動負担を減らす試合の組み合わせ〉など細々と検討項目を並べ、挙句、医療従事者の負担軽減のため〈給水タイムの時間を延ばすなど(略)熱中症の疑いでの受診機会を極力減らす取り組み〉に言及する念の入れ様。“さあやってみろ”と言わんばかりの意地悪顔が目に浮かぶ。

「最後は自分たちの同志でもあるはずの高野連の懐事情まで暴露していました」

 やっかみもほどほどに。

週刊新潮 2020年5月21日号掲載

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