元巨人「ドラ2位」投手が今年4回目の逮捕 29歳「宮本武文容疑者」の転落人生とは

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いきなりYouTubeに出演

 さらに読売新聞の岡山県版は翌11月、「倉敷高・宮本投手、巨人と仮契約 『キレのある直球投げたい』」の記事を掲載した。

《倉敷高(倉敷市)の宮本武文投手(18)が17日、岡山市内のホテルでプロ野球・巨人の関係者と入団交渉を行い、仮契約を結んだ。和歌山市内から両親も訪れて球団関係者と交渉、契約金6000万円、年俸600万円(いずれも推定)で合意した》

 しかし、泣かず飛ばすの2軍生活だったことは先にご紹介した通りだ。2011年、『月刊ジャイアンツ』の12月号に「輝け!原石 宮本武文 もう一度支配下へ」の記事が掲載された。

《大きな期待を背負って入団した将来のエース候補。だが、プロの世界は甘くなかった。1年目こそ二軍で7試合に登板したが、2年目は登板なし。フォームも崩し、直球も130キロすら出なくなっていた。シーズン後、球団から下されたのは育成契約への切り替え。「正直、育成になってまで野球をやりたくないと思うこともありました」。野球を投げ出しそうになった時、頭に浮かんだのは今まで自分を支えてきてくれた周りの人たちの顔だった。「自分ひとりの力で、ここまで来られたわけではない。まだ自分は頑張っている姿を、何も見せられていない」。気持ちを切り替え、「このままでは終われない。とにかくできる限りのことをやろう」と心に誓った。

 まずは投球フォームを変えた。名伯楽・小谷投手コーチから助言を受け、オーバースローをスリークォーターに。「上(オーバースロー)でダメだったので、何か行動を起こさないといけないと思った」。背水の陣で臨んだフォーム改造は功を奏した。今春のキャンプでの投げ込みで好感触を得ると、直球のスピードも戻り始め、145キロを記録。制球力や変化球のキレも向上し、イースタンでの初勝利につながった》

 12年、巨人は宮本容疑者に戦力外通知を行う。その後、彼の動向がメディアで報じられることはなかった。

 ところが19年9月、YouTuberに転向した笠原氏の公式サイトに、ゲストとして宮本容疑者が登場する。酒を飲みながらの対談で、宮本容疑者は契約金が7500万円だったことや、3位で指名される予定だったのが、現在は広島の長野久義(35)をロッテが2位で強行指名したため、繰り上がって2位となったことなどを明かした。

 やはり、プロの世界は甘くないということだろう。それにしても、4度も逮捕された元プロ野球選手は聞いたことがない。ここまで“転落”してしまうことがあるというのは極めて興味深い。

 巨人の選手は「常に紳士たれ」と教え込まれることは有名だが、この男は野球で何を学んだのだろうか。

 ちなみに前出の「月刊ジャイアンツ」の12月号で宮本容疑者は「自分に甘い」ところがあると語っている。

週刊新潮WEB取材班

2020年5月13日掲載

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