頭は熱湯をかけられたように熱く、腰にも激痛…37歳男性が綴った”新型コロナ闘病記“

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頭が破裂しそう

「コロナ発症2日目、つまり3月27日まではインフルエンザかなと思っていました。ところが3日目になっても熱は下がらない。インフルだったら、もう下がって来ますよね。それに加えて腰痛。腰が洋服に触れるだけで痛むのです。千本の針でちくちく刺されるような感じでした。こんな経験は今までになかったので、29日に保健所に電話をしました。すぐにその日に検査を受けられたのは、感染経路を説明したからです。クラブに一緒に行った友人が3月21日にコロナに感染したことが判明したので、クラスター感染かもしれないと言うと、すぐ検査しましょうとなりました」(同)

 保健所では、“青空健診”だった。

《【4月4日】3月29日 病院についたら入る前に電話してくれと言うことで電話したらほかの患者さんがいるから外で待っててくれと言われる。(コロナの疑いがある為他の人と接触させれないとの事)ここでレントゲンを撮った結果とても綺麗で炎症もない肺と言われた》

《【4月4日】3月29日 病院でレントゲンを取り、そのレントゲンをもって保健所へ。港区の保健所へいったがここでも着いたら連絡してくれと言われ、電話したら中には疑いがある方は入れられないから青空健診と言うことで外でコロナの検査をさせられたw喉に綿棒突っ込まれ、結果が出るのが2、3日という事でぼくは他の人に迷惑をかけてはいけないと思い。部屋から一切出なかった。コロナの症状は人それぞれっぽいけど、とにかく高熱がずっと続く人がほとんどだと思う。朝方下がって、昼間からどんどん上がっていく。一時期は鏡見たら本当に顔が真っ赤で、怖かったのが目まで真っ赤。》

「頭は沸騰したお湯をかけられたように熱く、頭から下は寒気がしました。目も真っ赤です。あまりに頭が痛く破裂しそうだったので、風呂に水を張って頭だけ突っ込みました。PCR検査の結果が出るまでの3日間が長かったですね。地獄でした。本当に死ぬかと思いました。体力のないお年寄りが亡くなるのもわかります」(同)

 保健所から電話があったのは、4月1日の午前11時。PCR検査の結果は陽性だった。

「やっぱりっていう感じでした。その日の午後に港区の病院に入院しました。病院まで自分で車を運転して行き、病院の前から電話をすると、防護服を纏った人が迎えに来てくれました。レントゲンでは綺麗だったのに、その後CT検査をすると、両方の肺が肺炎になっていました」(同)

 もっとも、インフルエンザや淋病などの感染症に効果のあるロセフィンを点滴で打つと、入院2日目で熱が下がったという。

「点滴とアイスノンの効果で、熱は37・5度以下に下がりました。病室は6畳ほどの個室でトイレやシャワーもついています。味覚や嗅覚がないので、食事しても味がありません。梅干しなど、酸っぱいものはかろうじてわかる程度でした」(同)

 食事は、トレイに乗った普通の病院食で、4月4日の昼は、チキンライス、スープ、レーズンサラダ、福神漬、フルーツだった。

「入院費用は無料です。食事も3度出ます。ナースコールすると、看護婦さんはいちいち防護服を着用して来なければならないので、気軽には呼べませんね。お湯が欲しくても、頼みづらいのです。コロナウイルスに効くと言われるアビガンは、僕が入院した病院では、使用していませんでした。熱は下がったものの、咳が出てきました。それに湿疹も出てきました。シャワー浴びると赤い斑点がたくさん出てきて……」

 症状が落ち着いてきたので、4月6日にPCR検査を行ったものの、陽性に。PCR検査をして2回陰性が出なければ退院にならない。

「8日に再びPCR検査をしたら、陰性でした。9日の検査も陰性でしたので、その日に退院することになりました。入院するまでの5日間と入院の9日間の計14日の隔離状態は辛かったです。特に入院前の5日間は熱にうなされて、頭がボーっとなり、入院するのが遅ければ、命も危なかったかもしれません。僕のTwitterを見てダイレクトメールがたくさん来ました。僕と同じ症状なのにPCR検査を受けていない人が一杯いることがわかりました。熱が37・5度以上あっても、すぐに検査を受けられないようですね。検査を受けられずに高熱が続いて亡くなる人が今後出てくるのではないでしょうか。すごく気になります。退院後、今は散歩できるまでに体力は回復しましたが、まだ頭痛は残っています。外出しても、人に会ったり、手摺などに触らないように注意しています」

週刊新潮WEB取材班

2020年4月23日掲載

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