長澤まさみの後継者に指名された「浜辺美波」 事務所は“目指せ映画賞”の大号令

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司葉子が憧れ

 そして昨年から今年にかけても、長澤に“賞ラッシュ”が起きた。一覧にしたので、ご覧いただきたい。

▼19年12月18日:報知映画賞・主演女優賞
(「マスカレード・ホテル」[東宝:鈴木雅之監督]/「コンフィデンスマンJP―ロマンス編―」[同:田中亮監督]
▼20年2月18日:ブルーリボン賞・主演女優賞
(「コンフィデンスマンJP―ロマンス編―」)
▼20年3月6日:日本アカデミー賞・最優秀助演女優賞
(「キングダム」[東宝/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント:佐藤信介監督]

 こうして振り返ってみると、確かに長澤が受賞の栄冠に輝くたび、一歩一歩と“大女優”のイメージに近づいているのがよく分かる。

「どれだけテレビの連ドラで視聴率を獲得しても、役者は舞台か映画の演技で最終的な評価が決まります。浜辺さんも、そのことはよく理解していて、今後は次第に活躍の場を舞台と映画に変えていく考えのようです」(前出の関係者)

 上白石姉妹も人気を誇るが、東宝芸能が「映画と舞台は浜辺で行く」と判断したのは、かなり以前からの既定路線だという。

「上白石姉妹は、性格が穏やかで、のほほんとしているんですね。素顔も含めて視聴者に愛されるタイプです。テレビドラマのほうが向いているということでしょう。一方の浜辺さんは、『女優として生きていく』という覚悟ができあがっています。彼女は小学生の時に東宝『シンデレラ』オーディションでニュージェネレーション賞を受賞して芸能界に入りました。その頃からマネージャーがつき、車で送り迎えしていたのは、知る人ぞ知るエピソードです。こんな待遇は前代未聞で、いかに東宝芸能が期待を寄せていたか分かります」(同・関係者)

 子役はマネージャーがバスで引率するか、母親が連れて来るのが一般的だという。長澤まさみも例外ではなかったというから、浜辺に対するデビュー時の“期待値”は先輩を超えていたのかもしれない。

「もともと浜辺さんは負けん気が強い上に、同じ事務所ということで、長澤まさみさんの女優魂をずっと注視してきました。それこそ『髪を切るのも構わないし、作品で必要なら脱いでもいい』というスタンスです。ヌードは事務所が問答無用でNGでしょうが、彼女の覚悟が伝わってきます」(同・関係者)

 浜辺は憧れの女優として、東宝芸能の大先輩である司葉子(85)を挙げて話題になったことがある。

 その司だが、1966年の映画「紀ノ川」[松竹:中村登監督]に主演し、キネマ旬報賞主演女優賞、ブルーリボン賞主演女優賞、毎日映画コンクール主演女優賞など、7つの演技賞を独占したことは有名だ。

 浜辺にも、そんな日が訪れるのだろうか。

週刊新潮WEB取材班

2020年4月3日掲載

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