ロンバケ、HERO、ラブジェネが懐かしい…キムタクはなぜフジ「月9」に出なくなったのか

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 3月末、長女・Cocomi(18)がモデルデビューを果たした元SMAPで俳優の木村拓哉(47)。自身の仕事も好調で、4月16日スタートの「BG~身辺警護人~」(木曜日21時~、テレビ朝日)続編に、主役で出演する。「BG」は、武器を持たない丸腰の民間警備会社のボディーガード(BG)として働く、主人公・島崎章(木村)の活躍を描いた完全オリジナルの社会派人間ドラマ。今作では、島崎が組織から独立し、私設ボディーガードとして新たな生き様を見せる姿を描くという。

「SMAP解散後、人気の衰えを感じさせていたキムタクですが、18年に放送された前作は全9話の平均視聴率が15・2%を記録し、健在ぶりをアピールしました。劇中には主人公の元妻役で山口智子(55)が登場。キムタクと彼女は96年に大ヒットした、フジテレビの月9ドラマ『ロングバケーション(ロンバケ)』以来の共演でしたからね。かなり話題になりました」(テレビ誌編集者)

 キムタクといえば、かつてフジテレビの看板ドラマ枠の「月9」で高視聴率を記録したことで知られる。

「キムタクは、93年に放送された月9枠の『あすなろ白書』で人気に火が付きました。もっとも、このドラマは主演ではありませんでしたが……。そして、満を持した月9初主演ドラマ『ロンバケ』で人気を不動のものにします。世間では月9のドラマにばかり出ているイメージが定着し、10年に放送された『SMAP×SMAP』(フジ)で、当時、タレントの有吉弘行(45)が出演した際、彼らから『月9バカ』と名付けられました。オンエアでキムタクはキレ気味だったが、舞台裏ではまんざらでもない表情で上機嫌だったそうです」(フジ関係者)

 そこで、これまで木村が主演した連続ドラマでフジと他局の全話平均視聴率トップ5を並べてみよう。フジのドラマのうち「★」は月9ドラマ。(視聴率はすべてビデオリサーチ調べ、関東地区)

(フジ)

1位 ★「HERO」(01年) 34・3%

2位 ★「ラブジェネレーション」(97年) 30・8%

3位 ★「ロングバケーション」(96年) 29・6%

4位 「眠れる森」(98年) 25・2%

5位 「空から降る一億の星」(02年)、★「エンジン」(05年) 22・6%

(他局)

1位 「ビューティフルライフ」(00年、TBS系) 32・2%

2位 「GOOD LUCK!!」(03年、TBS系) 30・6%

3位 「華麗なる一族」(07年、TBS系) 24・4%

4位 「人生は上々だ」(95年、TBS系) 20・1%

5位 「南極大陸」(11年、TBS系) 18・0%

 フジのドラマはトップ5、6作のうち、4作が月9だ。一方、他局のトップ5はすべてTBS系のドラマである。

 意外なことに、キムタクはこれまで日本テレビ系の連ドラでの主演経験がない。テレ朝も15年の「アイムホーム」が初の連ドラ主演だ。

 そして、不思議なことに「月9」への主演は、平均視聴率17・7%だった12年の「PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん!~」以来、ないのである。それには、さまざまな事情があるようだ。

「以前、フジは『色々な職業に扮するキムタクが恋愛する…』といういわば型にハメたドラマで、数字が取れていたので満足していた。しかし、フジとしては、徐々にドラマの予算が削られた影響で、ギャラが高いキムタクより、ジャニーズの後輩の山下智久(34)ら若い世代の俳優・女優を主演に抜てきするようになりました。その上、ラブストーリ―中心のドラマから路線転換を図りましたからね。彼の出番がなくなった感じでした。一方、キムタク側もTBSのみならずテレ朝にも進出。きっちり数字を残していますから、お声は掛かる。まあ、フジにすれば、他局にどんどん持っていかれた形でしょう」(芸能記者)

 キムタクは今年1月、フジのSPドラマ「教場」に主演。高評価を得た。もしや、なんていう声もあるが……。

 もっとも、今年の月9は、4月期の織田裕二(52)主演の「SUITS/スーツ2」と夏・秋期の上野樹里(32)主演の「監察医 朝顔2」の制作がすでに発表済みだ。

 さて、キムタクの月9復帰はいつになるのやら。

週刊新潮WEB取材班

2020年4月1日掲載

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