ネットオークションでマスクを販売、888万円売り上げた「諸田洋之県議」はどんな男か

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 2月4日から3月6日の間に、2000枚で1セットのマスクをネットオークションに89回も出品。約888万円を売上げたことで、問題視されている静岡の諸田洋之県議(53)。慌てて釈明会見を行ったが、その後も批判は止みそうもない。10日夕方までに県議会事務局には苦情の電話やメールが756件寄せられたという。

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 諸田議員は、2007年頃から焼津市で「株式会社来夢」という貿易会社を経営。プリンタ用のインクカートリッジ、トナーカートリッジ、電子タバコ、衛生マスクなどをネットで販売していた。問題となったマスクは、2012年頃に中東で「MERS」が流行した際、需要が高まると予想し、中国から大量に仕入れたものだ。しかし、「MERS」が収束したため、仕入れたマスクは在庫として抱え込むことになったという。

 新型コロナが大きく報じられ、1月27日には1000件以上の受注があったそうだ。そこで、マスクを一気に売りさばこうと思ったのだ。とはいえ、マスクは箱潰れなどがあると完品として売れない。ならば、ネットオークションに1円で出品し、市場に価格を決めてもらうことにしたという。マスク不足が深刻になった3月以降に出品した13件のうち12件は、10万円以上で売れたという。

 こうした行為に批判が集中。3月9日、諸田議員は静岡県庁で記者会見を開き、謝罪した。以下はその一部である。

「今回の件におきまして、不快に思われた方、またご心配をおかけして皆さま方に心よりお詫び申し上げます。(政府の転売自粛の)意向というものはやはり知った上で出していたということに関して、県議会議員として道義的責任があると感じております」

 彼は会見を開くにあたって、どのように謝罪したらよいか、他の議員と相談していたという。さる焼津市議によれば、

「とにかく違法ではないので、道義的問題として対処しないと駄目、というアドバイスを受けたそうです」

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