叩いていい存在、いけない存在(中川淳一郎)

  • ブックマーク

 スーパーで会計を終え、袋詰めをしている年の頃65歳というオッサンが突然店内全体に響き渡る大音量で「ヘーックン、ヘーック、ヘーックション!」とくしゃみをしました。その瞬間、店内には「新型コロナのオッサンがおる……」と緊張が走り、買い物客は彼から離れます。

 その後もオッサンは同様のくしゃみを続け、私が買い物をする2~3分ほどの間もずっとこの大音量が聞こえていました。彼とは20メートルほどの距離があったものの、皆も、「もっと離れなくちゃ」とばかりに店の奥の方へ行きます。...

つづきを読む