進次郎氏、「ちょっと何言ってるかわからない」(KAZUYA)

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 父親は元総理大臣、兄は俳優、自身もハンサムで嫁は滝川クリステル。

 そんな将来の総理大臣候補として期待される小泉進次郎氏ですが、初入閣で環境大臣就任以来、良い意味での存在感を示すことが出来ていません。

 最近も小泉氏ら3閣僚は、猛威を振るう新型コロナウイルスの感染症対策本部の会合を欠席したとして問題視されているのです。全閣僚出席とされていますが、おそらく欠席したとしても何ら問題なく進行する会合なのでしょう。しかし日増しに感染者が増え、日本でも死者が出ている現実を考えると、最優先事項であるのは間違いありません。事もあろうに小泉氏は地元で後援会の新年会に出席していました。

 2月20日の衆院予算委員会において、立憲民主党の本多平直氏は、小泉氏に国民への謝罪を促しましたが、次のように返しています。

【先ほど本多先生から反省をしているとは言っているけど、反省の色が見えない……それはまさに私の問題だなと。反省をしているけど、なかなか反省が伝わらないと。そういった自分に対しても、反省をしたいと思います。はい。】

 人気お笑いコンビのサンドウィッチマンのネタの定番として、ツッコミの伊達氏が一通り何かを詳細に説明した後、ボケの富澤氏が「ちょっと何言ってるかわからない」と言うくだりがあります。

 これは誰が聞いてもわかるようなことを、あえて何言っているかわからないと返すことで笑いを誘っているわけですが、小泉氏の今回の発言は、本当の意味で「ちょっと何言ってるかわからない」状態です。

 反省するのは結構です。しかしここまで何度も「反省」と言われると逆に笑ってしまうというか……反省感を演出できていません。

 小泉氏の場合、将来を嘱望されていることから、大臣として入閣時点で期待値が上がっていました。しかし最初だからという甘い採点をしたとしても、理解し難い面が多くあり、答弁や普段のコメントに見られるように、何か言っている風で実は何も言わない論法について、ネットではポエムだと揶揄されています。昨年、セクシー発言で話題になった頃、Twitterでは「小泉進次郎が言いそうなこと」を想像して投稿する遊びがありました。例えば「年末年始。年の瀬。師走。こういう言葉を聞くたびにね、いつもこう思ってきました。もうすぐ新年だな、と」のような感じです。本人が言ったわけじゃないのに、何故か想像できてしまいます。

 それにしても長期に渡る安倍政権も終わりが見える今、ポスト安倍の貧弱なこと……。野党も絶望的な人材難ですが、自民党も相当な人材難です。期待された小泉氏もまだ若く、さらに環境大臣就任以降にボロが出て、ポスト安倍レースでは一歩後退しました。

 もちろん、将来的に重要なポジションに就く可能性はあるので、クールでセクシーに大臣をやるより、泥臭く実直にやる方が国民は評価するのではないでしょうか。

KAZUYA
1988年生まれ、北海道出身。12年、YouTubeで「KAZUYA Channel」を開設し、政治や安全保障に関する話題をほぼ毎日投稿。チャンネル登録者69万人、総視聴数は1億4千万回を超える。近著に『日本人が知っておくべき「日本国憲法」の話』(KKベストセラーズ)

週刊新潮 2020年3月6日号掲載

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