珍現象?「ポツンと一軒家」が前番組「ナニコレ珍百景」の視聴率アップに貢献

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どこからでも見られる『ナニコレ』

「実は19時台で、日テレ『DASH』とテレ朝『ナニコレ』も、抜きつ抜かれつの戦いをしています。この2番組の間で前哨戦が行われているのです。例えば、2月2日は『DASH』13・5%に対し、『ナニコレ』15・0%、2月9日は12・6%に対し、13・1%。ここでも、テレ朝が日テレに勝っています。『ナニコレ』もなかなか『DASH』には追いつけなかったのですが、『ポツン』同様、昨年5月以降に“DASH超え”するようになり、王者逆転現象が起こっています」(同・民放プロデューサー)

 もともと「ナニコレ」は08年1月~16年3月にかけて放送された、全国の珍しい光景を紹介するバラエティだ。しかし、全国の珍しい光景にも限りがある。第1シリーズが終了する間際には、モノマネをする子供などを面白人間特集として紹介していたこともある。

「ですから、18年10月からレギュラー復活が発表された当初から、ネタ切れが危惧されました。しかも90分番組ですからね。ただ、1月26日にテレ朝がさんまさんを起用した特番『じもキャラグランプリ』(18:30~20:56)は5・5%しか取れなかったところを見ると、『ナニコレ』に固定客がしっかりついていることも事実でしょう。しかも、この番組はエンディングに向けて視聴率が上がって、『ポツン』に渡すという現象が見られるんです」(同・民放プロデューサー)

 どういうことなのか。

「『ポツン』目当ての視聴者が、早めにチャンネルを変えているのでしょう。簡単な話のようですが、『ナニコレ』はネタの1本1本が短いため、どこから見ても楽しめる作りだからです。例えば、NHKの『ニュース7』を見終えて、『ダーウィン』には興味のない人がチャンネルを変えているうちに『ナニコレ』で止まり、8時前にスタートする『ポツン』を引き続き見るというパターンもあったと思います。『麒麟』が始まって初回こそ見てみたものの、それほど面白くないと思い、『ポツン』に戻ったという人も少なくないでしょう。2番組とも昨年5月に上がり始めたというのは、互いにサポートする相乗効果があったからかもしれません」(同・民放プロデューサー)

 ならば、テレ朝が日曜夜を制することになるのだろうか。

「長らく日テレが『DASH』から『イッテQ』へと続く鉄壁の布陣を続けてきましたが、テレ朝の『ナニコレ』から『ポツン』へのいい流れは、当分の間、続くかもしれません。しかし、この2番組、ネタが勝負です。『ナニコレ』の場合、ちょっと前ならネット検索でネタも見つかったでしょうが、すでに出尽くしているはずです。そこで視聴者からの投稿に期待しているのでしょうが、前シリーズのように面白人間コーナーに変わってしまう可能性もある。いまは視聴率がいいので、それだけ情報も集まるとは思いますが、それでもスタッフを唸らせるようなネタはそうそうありません。B級ネタをどうA級に見せられるか、ディレクターの腕の見せ所かもしれません。そして、日テレとの違いは、『ナニコレ』はテレ朝の制作ですが、『ポツン』はABCテレビの制作というところ。予算削減の折、人手が足りない中、2社が別々に作っているというのは、視聴率が好調の時には心強いかもしれません」(同・民放プロデューサー)

週刊新潮WEB取材班

2020年2月22日掲載

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