唐田えりかで何回目? 歴代「清楚系女優」に振り回される芸能界

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「清楚」イメージとプライベートは別物 だからこそ際立つ杏と唐田の格の違い

 そんな浅い「清楚さ」に振り回されているのは、お茶の間だけではない。芸能界の女性たちも、いいエサが見つかったと言わんばかりにとびついた。「匂わせ」行為を断罪したアンミカ、清楚系って怖いとけなしたみちょぱ。共演歴もあるファーストサマーウイカは「したたかなんやな」と評した。泉ピン子まで出てきて大騒ぎである。とはいえどの面々も、自身のサバサバしたタレントイメージをアピールしようという欲が見えなくもない。妻である杏がいまだにコメントを出していないことを考えれば、好感度欲しさに騒ぐ外野も、唐田と同様に頭が痛い存在だろう。

 確かに今回の騒ぎの非は、唐田と東出に全面的にある。ただ芸能界の「清楚」や「真面目そう」ほどあてにならないものもない。タレントイメージとプライベートは別物。実生活でどんなにダメでも、画面の中では清らかな顔をし続けられるような図太さと実力のある人間が生き残る。少なくとも、東出や唐田が3年は隠しおおせてきたように。そして不倫を繰り返してきた杏の実父・渡辺謙がいまだに「大物」然としているように。その理不尽さにまさに苦しめられ、不条理さを知っているからこそ、杏は生半可なコメントを出して終わりにはできないのだろう。

 逆説的に言うならば、だからこそ杏は東出や唐田より「格上」なのだ。タレントイメージ同様に、まっとうでクリーンな生き方を続けているからである。彼女に匂わせ行為ができるような幼さや無防備さがあったなら、もっと気楽に生きられただろう。でも自分を律し続ける道を選んだからこそ、第一線の女優として花開くことができたともいえるのではないか。

 ちなみに厚生労働省もサポートしている「イクメン オブ ザ イヤー」、2014年の受賞者のひとりは石田純一だ。それこそ元祖・さわやかマスクの不倫俳優。過去のイメージはどこへやら、いまが良ければすべて良し、ということのようである。東出だって何年かあとには、更生したイクメンとして表彰されてしまうかもしれない。世間や杏がそれを許すとも思えないが、夫婦のことは夫婦にしかわからない。「前から大根役者だと思ってた」「ずっと棒読み演技」などさんざんな言われようの東出。せめて今、妻に対してだけは、三文芝居で切り抜けようとせずに真摯に向き合っていると信じたい。

(冨士海ネコ)

2020年2月1日掲載

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