今クールは毎晩どこかで「医療ドラマ」 6本は多すぎだけどみんな作りたがる理由

エンタメ 芸能 2020年1月14日掲載

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 冬ドラマが始まった。注目すべきは、最近増えつつある医療ドラマが、今クールはなんと6本。いくら何でも多すぎじゃないのか。それにしても、なんでこうも増えたのか――。

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 医療ドラマのトップバッター、「アライブ がん専門医のカルテ」(フジテレビ)は1月9日に第1話が放送された。放送枠はこれまで、「Dr.コトー診療所」(03年、06年)、「白い巨塔」(03年)、「医龍―Team Medical Dragon―」(06年、07年、10年、14年)、「グッド・ドクター」(18年)など、多くの人気医療ドラマを放送してきた木曜劇場だ。そう考えると、初回視聴率8・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区:以下同)は、あまりパッとしないような気も……。

 医療モノが6作品もあるというのに、最初からこれで大丈夫だろうか。その6作を並べると以下の通り。

 昨年秋「ドクターX」を放送したばかりのテレビ朝日こそ入っていないものの、民放の放送曜日は綺麗に分かれている。もっとも、放送時間は22時からときっちり横並び。つまり、水曜と日曜を除いた毎晩10時から、どこかの局で医療ドラマが放送されることに……水と日は休診日ということか? 民放プロデューサーは言う。

「確かに多いですよね。医療ドラマがここまではびこるのは、やはり数字が取れるから。つまり、視聴率が見込めるから企画書が通りやすく、スポンサーにも説明しやすいということです。昨年春に放送された中条あやみの『白衣の戦士!』(日本テレビ・平均視聴率8・7%)のようなドタバタおちゃらけドラマでも、そこそこ数字が取れちゃいましたからね」

 かつては医療モノと言えば、生真面目な作りだったが、

「医療モノはずいぶん昔から制作されてきましたが、やはり大ヒットして嚆矢となったのは『白い巨塔』(78年・フジ)でしょう。山崎豊子さんの原作で、最初に映像化されたのは田宮二郎主演の映画でした。67年に佐藤慶主演でテレビドラマ化(NET※現テレ朝)されましたが、社会現象まで生み出したのは、田宮主演でドラマ化された78年版です。その後、何度もドラマ化されているように医療ドラマの金字塔と言ってもいいでしょう。医局内部の内紛劇は、現在の『ドクターX』(テレ朝)にも踏襲されています。もっとも、かなり軽妙な作りになっていますが……」(同・民放プロデューサー)

 確かに、“白い巨塔”内部のゴタゴタや、専門的なことはわからないけど緊迫感のある手術シーンなど、思わず見入ってしまうことはよくある。さらに、医療モノが増えている理由は他にもある。

「はっきり言うと、医療モノは楽なんです。制作のプロデューサーやディレクターにしてみたら、外ロケが少ないので、手っ取り早いし、金もかからない。大掛かりに見える手術シーンだって、スタジオにセットを建ててしまえば、ずっと使えるわけですから。局内のスタジオ費はタダ同然ですし、カメラ5台を同時に回して一発で撮ることもできますからね。照明だって、一発OKです。さらにスタジオ内では、タレントの管理もしやすいんです。日テレさんの生田でも、TBSさんの緑山でも一緒です。スタジオに入ってもらえれば、メイク室はあるし、食堂はあるし、待ち時間も勝手に遊んでてくれてかまわないですからね。手術シーンなども、すでに各局でノウハウができあがっていますから、演じる役者にしてみればメスを持つ手なんて、フレンチでフォークとナイフを使うようなものでしょう(笑)」(同・民放プロデューサー)

 夢のない話になってきたが、言われてみれば、たしかに『ドクターX』の手術シーンなど、主人公の大門未知子の手元は別撮り、彼女は目を大きくヒンむくだけである。

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