ヘンリー王子夫妻“王室離脱”の波紋 メーガン妃が黒幕で英国国民から“悪妻”と認定?

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難問を抱えた王室

 メーガン妃の発表によると、ヘンリー王子の総資産は日本円で約43億円。英大衆紙デーリー・メールの報道から推定すると、ヘンリー王子とメーガン妃はチャールズ皇太子からコーンウォール公爵領の収入の一部として年196万ポンド(約2億8000万円)を受け取っているとみられる。さらに総収入のうち5%にイギリスの税金が充てられているという。

「あくまでもメーガン妃の発表ですが、『今後は、この5%については辞退するが、残りの95%は引き続き、収入源として確保したい』としているようです。またメーガン妃は『サセックス公爵夫人』ですが、この『サセックス公』を商標登録しました。物販などで新しい収入源を得ることを考えているのでしょう。さらに、イギリスの王室記者クラブには大衆紙が加盟しており、それもあって対立が激化しています。夫婦は王室離脱を口実に記者クラブとは距離を置き、自分たちに高額の出演料や取材費を提示したメディアに独占的な取材を行わせたり、夫婦で本を出版したりして収入を得るのではないか、という観測も乱れ飛んでいます」(同・木村氏)

 こうした動きに対し、イギリス国民は「税金をびた一文もらわないなら、どうぞ好き勝手にしてください。ヘンリー王子が皇室と距離を置くのは悲しいけれど、メーガン妃が消えるのは全く結構です」というのが本音――だと冒頭でご紹介した。

 しかしながら、ある意味ではすっきりした世論とは異なり、イギリス王室は今後の解決こそ大問題だ。

「ヘンリー王子とメーガン妃は無断で『皇室と距離を置く』と発表し、エリザベス女王(93)は激怒しているとイギリスでは報道されています。ところが、夫婦の発表前に大衆紙のデイリー・ミラーが『夫婦が王室を離脱する』と報道し、2人が慌てて『離脱ではない』とインスタグラムに投稿したという経緯があります。すでに情報戦は始まっているのは明らかで、今回の問題がどういう形で決着するのか、予測は難しいものがあります」(同・木村氏)

 英紙タイムズの報道などによると、チャールズ皇太子から支払われている年間約500万ポンド(約7億円)は、税金ではないため継続を世論も認める可能性はあるという。一方で最大の問題の1つに警備費があるという。

「かつてダイアナ妃が離婚したため、警察による正式な警備が行えないようになりました。イギリス王室は、それが交通事故で彼女が死亡した原因の1つと受け止めており、今でも汚点としてトラウマになっています。ヘンリー王子とメーガン妃には警察による正式な警護を付けさせたいが、それに世論が納得してくれるのかは未知数です。このように、夫婦と王室の間には、解決しなければならない問題が山積しています」(同・木村氏)

週刊新潮WEB取材班

2020年1月13日掲載

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