コラムニストが見た「グッとラック!」の初夢 志らく起用のナゾと後継番組の青写真

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TBSの深謀遠慮?

 ただひとつ、頭の片隅にずっと引っかかっていた疑問があって、それは、あらかじめ予測された失敗へと、なぜTBSはわざわざ舵を切ったのか。前番組の「ビビット」を打ち切ることは、やっぱり3%台もあたりまえっていう低視聴率続きだったことを考えれば納得できるとして、でも、どうして後番組の「グッと」は準備不足の急ごしらえ、仮設住宅未満の掘っ建てバラックなのか。

 10月に番組が始まった段階で、こんなふうに首をひねっていて、でも深く考えることもなしに年を越したわけですが、年末の忘年会とか打ち上げとかで、またあれこれ噂を聞いたもんだから、それが材料になって謎の解ける仮説が脳の深いところで生まれて、元日夜の夢になって出てきたんだろうね。

 その仮説、夢想、あるいは妄想は、夢の中で訳知りの誰かがワタシに耳打ちしてくれたり、ワタシが誰かに偉そうに講釈垂れてたりしてたような記憶がありますが、いかにも夢の論理で、ちょっと込み入ってたゆえ、以下、箇条書きにて。

●「ビビット」が打ち切られた理由は低視聴率だけじゃなく、ジャニーズのTOKIO国分&オスカーの元ヅカ・真矢ミキっていうコンビのギャラの高さ。局としちゃ、数字は同じ3~4%程度でもいいから、とにかく制作費を抑えられる番組に切り換えたかった。

●SMAP死亡→嵐危篤→ジャニーさん薨去(こうきょ)という流れ(その間に山口事件によるTOKIO衰弱ってのもあった)によるジャニーズ弱体化で、国分リストラという難題のハードルが下がった。

●とはいえ、後番組・後任MCはジャニーズ側からクレームの出にくいものにしたい。

 ……となれば、志らくに白羽の矢が立ったのは非常に合理的。若くもなければイケメンでもなく、歌もやらなきゃドラマもやらず、司会だって素人同然だから、ジャニタレと競合せず、脅威にならず、しかも、ただのお笑い・芸人じゃなく文化人枠に収まってるような気配もあるからから、ギャラだってお得で、局側・ギョーカイ側の都合からすりゃ理想的なキャスティングってことになる。

 志らくのマネジメントを担当してるのがナベプロだってのも、局側したらありがたいところ。老舗かつ大手の渡辺プロダクション方面には、さすがのジャニーズも文句はつけにくいし、そもそも故ジャニーさんは元々ナベプロのマネージャー上がりなんて経緯もある。

 そもそも、去年のうちにデイリー新潮に出てたとおり、「グッとラック!」はメイン司会の志らくだけじゃなく、コメンテーターにまでナベプロ配下が目立つ“ナベプロ物件”で、TBSの朝ワイドという枠の基盤がジャニーズからナベプロに移ったと考えてもいいくらい。国分≒ジャニーズにバイバイするなら今しかねぇ!と急ぐTBSが、ナベプロに丸投げ……とまでは言わないにせよ、相当オンブにダッコでひねり出したのがあの番組だと考えてみりゃ、いろいろ腑に落ちます。

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