国内組主体の森保ジャパンが今日、「勝って当然」の香港戦で問われる“対応力”

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香港は“超守備的布陣”の可能性

「対応力」――これは森保サッカーの最も重要なキーワードだ。日本代表とU-21日本代表の監督に就任以来、必ず記者会見で出てくるのが「どれだけ対応力をもって臨機応変にやれるか」という言葉だった。

 もしかしたら中国戦は、国内組の若手選手中心のチームとしては、初めて森保監督が認めた「対応力」を見せた試合だったのかもしれない。

 そしてそのことを、翌日の練習後に橋本拳人に確認したところ、

「前半は左サイドからの攻めが多かったのは、スペースがあったからです。いい形で攻撃できました。後半に右サイドからの攻撃が増えたのは、相手が左サイドを固めてきたので、逆に右サイドにスペースができたので、僕も右に流れて、ずっとではないですけど右サイドでプレーしました。みんなで声を掛け合って修正したりしていました」

 と冷静に振り返っていた。

 さて日本は今日、第2戦で香港と対戦する。11日の初戦で韓国と対戦した香港はDFラインに5人を並べ、なおかつその前にアンカー1人と3人のフラットな選手による逆3角形のゾーンディフェンスを敷く超守備的な布陣で韓国に対抗した。それでも前半45分にFKから失点すると、後半にも1点を失い0-2で敗れた。

 恐らく14日の試合も、似たようなシステムで守備を固めてくることが予想される。前線にスペースがないなかで、日本は香港の堅守を崩すことができるのか。メンバーの入れ替えも予想されるだけに、この試合でもスタメンの選手は「対応力」が試されることになる。中国戦同様、勝って当たり前の試合での見どころは、引き続き選手ならびにチームとしての「対応力」ということになるだろう。

六川亨(ろくかわ・とおる)
1957年、東京都生まれ。法政大学卒。「サッカーダイジェスト」の記者・編集長としてW杯、EURO、南米選手権などを取材。その後「CALCIO2002」、「プレミアシップマガジン」、「サッカーズ」の編集長を歴任。現在はフリーランスとして、Jリーグや日本代表をはじめ、W杯やユーロ、コパ・アメリカなど精力的に取材活動を行っている。

週刊新潮WEB取材班編集

2019年12月14日掲載

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