即位パレード・御料車の不思議なナンバー「皇10」の意味とは?

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 宮内庁が、11月10日に予定されている「即位の礼」のパレードで使用されるオープンカーを公表した。天皇皇后両陛下がご乗車するのは、トヨタの「センチュリー」を改造したもので、全長5・34メートル、全幅1・93メートル。内閣府が上限8千万円で購入した超高級車だが、やはり一般車とは細部に違いがある。

 祝賀パレードは午後3時に皇居を出発し、赤坂御所までの約4・6キロを約30分かけて進む予定だ。

 全国紙の宮内庁担当記者によれば、

「皇族の公用車は、御料車と呼びます。これまでメルセデス・ベンツやキャデラックなどの高級外車や、日産のプリンスロイヤル、そして2006年からトヨタのセンチュリーロイヤルを採用しています」

 御料車も一般車と同じく道路運送車両法に基づき、すべての車両にナンバープレートが付けられている。ただし特別な御料車には、一般車のナンバープレートがある位置に菊の御紋があり、その向かって右上に直径10センチほどの円形の銀色地に金で「皇」と数字が刻まれている。

 今回、パレードで使われるオープンカーのナンバーは「皇10」。皇が皇室を意味するのは想像がつくが、10なのはなぜか。

 宮内庁報道室に聞くと、

「公表していませんが、1から順に付けているので特別な意味はありません」

 とは言うものの、数字には意味があると、断言するのは宮内庁の元職員だ。

「皇ナンバーの車両は10台。皇1は国会開会式や、8月15日に行う戦没者追悼式などの公式行事に赴かれる際に使う御料車のナンバーで、皇2は霊柩車、4は欠番、皇10はオープンカーです。平成の即位の礼、その後に行われた当時の皇太子さまと雅子さまのご成婚パレードに使われたロールスロイスのオープンカーが、昨年廃車になりました。その関係で今回のオープンカーに皇10が引き継がれたわけです。他のナンバーは、主に国賓の送迎車に付けられています」

 また、御料車は関東運輸局東京運輸支局に自家用車として登録され、車検も行われているという。宮内庁元職員が続ける。

「御料車の車検は安全確保の観点から外部に依頼せず、宮内庁管理部車馬課の自動車班が担当しています。班のなかには国家整備士の資格を持った職員がいて、庁内の整備工場で整備や車検をしている。この整備工場には、時折、車好きの上皇、天皇両陛下も足を運ばれることがあるそうです」

 目を凝らして見なければわからない皇10。見つけられたらラッキーかも。

週刊新潮 2019年10月24日号掲載

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