老後2千万円不足問題の最適解 50歳から「ダウ平均」に投資するメリット

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ダウ平均は超精鋭の米国代表企業30社

 またアクティブファンドは、資産を運用するファンド・マネージャーの多くが、運用会社と資本系列にある証券会社などの出身者であるのも問題点だという。

「顧客に損をさせてもサラリーマンだからクビにはならない。結局、運用実績の悪いプロも業界に残り続けます。反対に優秀なマネージャーが運用していても、異動や転職でいなくなるかもしれない。一時的に上手くいったとしても、高いパフォーマンスを維持できるファンドは一握りなのです」

 投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット率いる投資会社「バークシャー・ハサウェイ」のように、常に市場平均の運用利回りを上回り続ける稀有な例もある。だがこれはバフェットの個人的な才能によるところが大きい、と岩崎氏はいう。

 こうしたアクティブファンドの対極にあるのが、市場平均を目指す「インデックスファンド」だ。これは、市場平均に連動するように自動的に銘柄が組み合わされているため、プロに任せる必要がなく手数料は安い。

 有名なインデックスファンドには、日本の日経平均やアメリカのダウ平均に連動する投資信託がある。だが同じインデックスでも、日米のどちらに投資するかで結果は大きく変わる。

「日経平均は過去20年間で1.4倍、40年間で3.3倍にしか成長していません。対して、ダウ平均は20年間で2.5倍、40年間で29.0倍になっています。インデックファンドに投資するなら、未だにバブル期の値を超えられない日経平均ではなく、過去最高を更新し続けるダウ平均を選ぶべきです」

 日経平均は日本経済新聞社が選ぶ225社、「S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社」が選ぶダウ平均は30社の銘柄で構成されている。実際にひとつひとつの会社を見ていけば、日米の差が大きい理由がわかる。

「日経平均の225社には、トヨタやソニーのように世界中で知られている会社もありますが、聞いたことない会社も多く含まれています。一方で、ダウ平均は少数精鋭の30社。アップル、コカ・コーラ、ナイキ、マイクロソフト、P&Gなど、世界中で勝負できる企業で構成されています」

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