グレタさん礼賛一辺倒に見る「ポピュリズム」と「ナウシカ現象」

国際 週刊新潮 2019年10月10日号掲載

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16歳の活動家「グレタさん」への違和感(2/2)

 あなたたちには失望した、と国連の気候行動サミットで訴えたグレタ・トゥーンベリさん。糾弾された側の“大人たち”はこの16歳の少女に注目、称賛の声を上げているのはご存じのとおりだ。しかし、彼女と彼女を持ち上げる大人たちには、拭えない違和感が……。たとえば、極端すぎるCO2削減を訴える一方で、国連の会合に参加するにあたり、スタッフが飛行機を利用するといった「矛盾」をはらんだ活動となっているのだ。

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 また、グレタさんは特定のスポンサーや政党からの支援は受けていないとアピールするものの、

「ドイツではこの運動が政治的な色合いを強めています。再生可能エネルギーを推進する『緑の党』にとって、デモに参加する子どもたちは未来の票田。投票権を16歳まで引き下げるべきとも主張している」(在独の作家・川口マーン惠美氏)

 緑の党は9月末には支持率を27%まで伸ばし、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟と拮抗。焦った彼女は、人気取りのために“デモを応援する”と宣言した。

「デモへの批判が許されない空気はもはやポピュリズムに近い。しかも、グレタさんの活動は大人への憎しみに満ちたものです。ドイツでは1960~70年代にかけてナチスを糾弾しなかった親世代を若者が攻撃しましたが、それと似た世代間闘争が煽られているように感じます」(同)

 同じく、国連での敵意むき出しのスピーチにも疑義の声が上がる。

 ハリウッド大学院大学の佐藤綾子教授(パフォーマンス学)はこう語る。

「スピーチで第一に重要なのは“場”と“関わり”を考慮して発言することです。言うまでもなく国連はフォーマルな場で、彼女がデモをする街角のようにフレンドリーな場ではありません。また、そこにいるのは学生ではなく、各国の首脳や環境問題のプロフェッショナルたちです。そうした人々を前に彼女は“許さない”と言い放ち、“How dare you!”、つまり“よくもそんなことが言えますね!”という強い言葉を4回も使いました。これにはアメリカでも“ひいて”しまった人は少なくないはずです」

 それは日本人も同様で、

「あれほど過激な言葉を繰り出されては、“ノー”と言うことに慣れていない日本人は及び腰になってしまう。日本のメディアも彼女を取り上げる時はとにかく気を遣っている印象です。新聞やテレビで彼女のスピーチの仕方についての冷静な分析は見られません」

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