文在寅に利用される小泉進次郎 韓国はなぜこれほど日本バッシングに固執するのか?

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環境大臣なら反論すべき

 それにしても、なぜこれほど日本バッシングに固執するのかといえば、

「経済政策がうまくいかず、北朝鮮との関係改善も進んでいない状況で、来年4月の総選挙に勝つには反日しか方策がない。もう一つは、チョグク氏の不正疑惑から世間の目を逸らすためです。韓国国内でチョグク法相への反発は日増しに強まり、9月23日にはチョグク氏の自宅の家宅捜索も始まりました。経営に関わっている疑いのある投資ファンドや娘が通った学校などへの捜査を行い、外堀が埋まってきたので、いよいよ本陣に乗り込んだのでしょう。検察はかなり慎重に事を進めているはずですが、それでも家宅捜索に踏み切ったということは、かなりの証拠が得られていることを意味します。今回もハードディスクなどを押収していて、実質的に、法相が被疑者として捜査を受けている状況です」

 そして李教授は、

「小泉純一郎元総理が原発の危険性を訴え、息子の進次郎さんもそれに準じる動きをすれば、韓国の“日本の原発は危険だ”という論理に、一定の説得力を持たせることになります。韓国としては、これを利用しない手はありません」

 と締める。韓国に塩を送った小泉大臣だが、

「IAEAでの韓国側の主張は、事実および科学的根拠に基づかず、わが国へのいわれのない風評被害を及ぼしかねず、極めて遺憾」

 という、外務省大臣官房報道課の回答の意味が、おわかりになるだろうか。

 政治アナリストの伊藤惇夫氏がいう。

「原田前大臣の発言の否定は、“原発の処理水の海洋放出は危険だ”というメッセージにも捉えられかねません。無用のパフォーマンスによって風評被害を大きくしているばかりか、韓国につけ入る隙を与えています。環境大臣なら、韓国の言いがかりに対して、科学的事実にもとづき毅然として反論すべきなのに、お詫びばかりで、韓国にはなんら反論していない。これでは、彼らの主張を容認しているかのような印象さえ与えてしまいます」

 発信する力はあっても中身は空っぽ、という評価が定着しつつある小泉大臣だが、空疎な発言は今回のような被害も生む。セクシーであるより前に、そのことを学ぶべきではあるまいか。

週刊新潮 2019年10月3日号掲載

特集「『韓国』に利用される『小泉進次郎』」より

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