安倍首相は第2のヒトラー…… 著書でこう主張する“韓国人”政治学者の正体

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韓国を植民地化

 黒田氏は、保坂氏と韓国のテレビに出演したことがあるという。

「テレビ討論で、2回ほど保坂氏と一緒に出演しましたが、彼があまりにも過激な日本批判をするので、一緒にテレビに出た親日派の韓国人から、『それは言い過ぎ』と指摘されたこともありました。例えば、安倍首相が安保法制を強行したことについては、『朝鮮半島が有事になったとき、自衛隊を出動させ、独島(竹島)を軍事的に占領する。奪うための布石です』と言うのです。韓国人コメンテーターは成程と頷いていました。今の日韓関係については、『安倍政権は、韓国に経済的打撃を与えて、植民地化しようとしている』と。彼は、韓国人になったのだから、韓国に忠誠を誓わないといけない。その忠誠心を過剰に見せようとしている感じですね。メディアにちやほやされ、また、韓国の愛国者と言われて、ちょっとのぼせあがっているわけですよ」

 保坂氏は東京都出身。東京大学卒業後、日本の韓国併合に疑問を持ち、韓国の高麗大学に留学し、大学院まで進んで政治学博士号を取得。1988年から世宗大学の教員になり、現在は世宗大学教授である。

「保坂氏は、世宗大学では日本語を教えていて、そのうち、竹島(独島)の研究を始めるようになった。日本の図書館で竹島が韓国領であるとする資料を漁って、それを韓国のメディアに見せて注目を集めるようになった。なにしろ独島は、韓国では愛国のシンボル的存在です。独島に関わると、愛国者とみなされる。保坂氏も世宗大学に独島の研究所をつくってもらっています。独島の研究所があれば、政府から補助金が出るし、大学のPRにもなる。独島研究家として売り込み、10年くらい前から韓国内で注目されるようになりました」

 保坂氏は、文在寅大統領のブレーンも務めているという。

「2017年の大統領選のとき、保坂氏は文在寅候補のキャンプに加わり、懸案の日韓関係に
ついてアドバイスをしています。それを知った韓国のメディアが僕のところにやってきて、保坂氏は、日本ではどんな立場なのかと聞いてくるので、日本では全く無名ですと答えました。彼は、日本の政界や外交にパイプがないし、日本のメディアでは全く評価されていない。パイプのない人をブレーンにしても効果は期待できないと説明しましたけどね」

 とはいえ、文氏が大統領に就任してからも、ブレーンを続けているという。

「保坂氏は、文大統領のスタッフとは今でも付き合いがあり、スタッフに日本の政治家や日本の歴史認識、安倍首相の現状などをレクチャーしています。また、日本の野党についても説明し、共産党や立憲民主党は、憲法改正には批判的であるということも吹き込んでいます。そこで文大統領は、日本の野党と付き合い、自分たちの味方にすれば、安倍首相を孤立させ、安倍政権の政策を覆すことができる、と本気で考えているようですね」

 困った元日本人である。こういう人がいると、日韓関係もなかなか良くならないよね。

週刊新潮WEB取材班

2019年9月29日掲載

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