内閣府政務官に大抜擢! 「今井絵理子議員」と「ハシケン」愛の物語 総集編

国内

  • ブックマーク

Advertisement

橋本氏は経済的に困窮!?

 その後も、デイリー新潮は続報の掲載を続けた。タイトルだけを並べてみると、こんな具合だ。

◆「『今井絵理子』略奪不倫の市議、結婚生活は破綻の嘘 報道前日に『離婚届に判を押せ』」(17年8月1日)

◆「今井絵理子の“略奪不倫”一部始終 手つなぎ、ホテル同宿の3日間」(17年8月7日)

◆「今井絵理子に『世間に通用しない』と橋本氏妻 “略奪不倫”当事者たちへの取材」(17年8月8日)

 これで「一線を越えてない」とよく言えたものだが、不倫問題が終息しないうちに、別の不祥事が浮上する。橋本氏が行った政務活動費の処理に、不正疑惑が発覚したのだ。具体的には政策チラシの架空発注で、これも週刊新潮のスクープだった。

 デイリー新潮は「今井絵理子と不倫の市議に浮上、700万円『政務活動費』疑惑」(8月22日)の速報を打ち、翌日に発売された週刊新潮(8月31日号)で「『今井絵理子』が溺れる『不倫市議』の怪しい政活費 政策チラシ700万円を架空発注!?」の記事を掲載した。

 結局、8月29日に神戸市議会は橋本氏から出された辞職届を了承するのだが、更に週刊新潮の取材で、今井政務官も国会議員数十名に大量のビール券を配っていたことが判明する。参院比例区で選出されているため、公職選挙法で禁じられている有権者への寄付に抵触する可能性が浮上したのだ。

 このため、橋本氏が辞任した翌日の8月30日にデイリー新潮が「『ハシケン』辞職の陰で… 『今井絵理子』もビール券配布の公選法違反」と速報。そして週刊新潮(9月7日号)で「さらば『ハシケン』! 警察が待っている!! こっちも違法 『今井絵理子』のビール券大量配布」と報じた。

 橋本氏は何とか17年の暮れに離婚を成立させたのだが、厳しい現実が待っていた。週刊新潮(18年1月4・11日号)は「不倫の代償『今井絵理子』の『ハシケン』は自宅も車も手放した」の記事を掲載した。

 更に18年2月には政務活動費690万円を詐取したとして詐欺罪で起訴され、9月21日には神戸地裁で初公判が開かれた。男が禊ぎを済ませようとしている。女とは別れただろうと誰もが思っていた。しかしながら、そんなしおらしい男女ではなかったのだ。

 週刊新潮(18年10月11日号)は「略奪愛をスピード成就させた『今井絵理子』 『沖縄県知事選』の戦犯!」との特集記事を掲載した。

 この時、9月30日に沖縄県知事選の投開票が行われる予定になっていた。そして、今井政務官の誕生日は9月22日なのだが、22日から24日の3日間、土日と秋分の日という3連休を、今井政務官とその息子、橋本氏の3人という“一家”感覚で、濃密な時間を共に過ごしたのだ。

 県知事選もほったらかしての逢瀬だったわけだが、今井氏は「確かに交際させていただいております」と事実を認めた。ただし、「交際が始まったのは今年に入ってから」と釈明した。

 同18年10月29日には神戸地裁で判決。橋本氏に対して裁判長は「コンプライアンス(法令順守)意識の低さにはあきれざるを得ない」と指弾、懲役1年6ヶ月、執行猶予4年を言い渡した。

 そこで週刊新潮(18年11月8日号)はグラビアページに「有罪判決で今井絵理子議員の恋人『ハシケン』に吹く冷たい風」の記事を掲載した。この中で、週刊新潮の取材に対して、なかなか興味深い“批判”を行っている。

《因縁の本誌については、「新潮さんには恨みしかない。だって事実を書かへんもんな。取材力が乏しいねん。ほとんど嘘やん」と口撃。どこが嘘なのかと問うと、

「ほぼほぼ全部や。逆に週刊誌の記事全部ホンマと思う? え、マジでその程度のリテラシーで今日まで生きてきたん?」

 起訴されるまで詐欺が重大な犯罪だということすら判らなかったような人間が、人様にリテラシーを説くとは驚きである》

 確かに「恋は盲目」とは言うものの、上記の記事が掲載された当時の橋本氏は、アラフォーの38歳。孔子の言う「四十にして惑わず」が目前に迫っているはずなのだが、筋金入りの“バカップル”という印象が強くなっていく。

 そして、今井政務官と橋本氏の2人がどれほど“盲目”なのか、その決定打とも言える記事が、週刊新潮(19年9月19日号)に掲載された。

 そのタイトルは「不倫相手は『破産申請』で『今井絵理子』のスピード救済法案」というもの。記事内容は、歯科医院が閉院状態になるなど“ハシケン”が経済的に困窮しており、周囲には「破産申請中」と説明。そんな“恋人”の苦境を救うため、今井政務官が私設秘書として雇用する可能性がある――という内容だ。

 記事は《大本を辿れば公金の使い道にかかわること。そんな話は「スピード廃案」を願いたいものである》と締めくくった。

 ちなみに2001年1月に閣議決定された「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」によると、政務官は「政治と行政への国民の信頼を確保」する必要があるという。

 更に「国民全体の奉仕者として公共の利益のためにその職務を行い、公私混淆を断ち、職務に関して廉潔性を保持すること」も求められている。今井政務官は、この規範を遵守できるのだろうか。

週刊新潮WEB取材班

2019年9月24日掲載

前へ 1 2 次へ

[2/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。