「マツコ・デラックス」が失速し始めた根本的な原因

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失われた希少価値

「SMAPでなくなった3人について、文春から直撃を受けたマツコは《だってテレビは使いたくないんだもん。SMAPだから使われていたわけで、SMAPじゃなくなった3人に魅力を感じますか》《あの3人はSMAPにいたからこそチヤホヤされていたんだから》などと答えたとされています。この発言は大きかった。実は元SMAPのファンこそ、高視聴率を獲得するためのメインターゲットであるアクティブシニア層が多いのです。つまり元SMAPへの批判は、多くの視聴者を失うことにつながります。おそらくネット上でのマツコへの反発の声に彼女自身も驚いたのでしょう。その後、週刊女性を使って、文春は答えたことをちゃんと記事にしてくれなかったと大反論した。しかし、この記事でも彼女は見通しを誤った。『5時に夢中!』でのレギュラー化が消えた稲垣に、MXは別に冠番組を提案したというのですが、彼女はこう言い放った。《それを断ったのは吾朗ちゃんのマネージャーさんだからね。“マツコと一緒じゃなきゃイヤだ”って》。しかし、この経緯について、稲垣の所属事務所は、マツコとの共演を希望した事実はないと答えたために、齟齬が生じてしまいました。シニア層は、かえってマツコへの不信感を高めてしまったかもしれません」(同)

 さらに、別の理由もあるという。それが彼女のCMの契約本数という。

「これまで『自分はオカマだから、表に出るべき人間じゃない……』と控えめなコメントを発してきました。一歩引いたスタンスだからこそ、どこにも忖度することなく、大物も立てて来た。ところが最近では、自ら前面に出るようになってきました」(同)

 今年に入ってからだけでも彼女のCMはこれだけある。

●レノア本格消臭:プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン
●合組(白米):ホクレン農業協同組合連合会
●クロネコメンバーズ:ヤマト運輸
●dプログラム 薬用 スキンケアファンデーション(パウダリー):資生堂
●HAKU メラノフォーカスF:資生堂
●FIRE ワンデイ ブラック:キリンビバレッジ
●鮮度生活 絹しょうゆ減塩:ヤマサ醤油
●薬用ピュオーラ GRAN:花王
●ピュオーラ 泡で出てくるハミガキ:花王
●グーグル

「彼女は、かつては露出過多を嫌い、どんなに番組オファーが来ても、スペシャル番組などの出演を控えてきました。レギュラーも増やそうとはしなかった。もちろん、飽きられるのを防ぐためです。それはCMに関しても同様でした。ところが、この春からは資生堂のCMまで決まり喜んでいました。それが自分の商品価値を上げ、ステージを上げることに繋がると考えたのかもしれません。その結果、数多くのCMがテレビで流れることとなりました。まだレギュラーも少なかった頃、マツコがテレビに出演していると必ず見ていた視聴者は多かったはずですが、CMでの出演が増えたために『また出ている』と思われ、希少価値がなくなってしまったんです」(同)

 こうした中、彼女のレギュラー番組「マツコ&有吉 かりそめ天国」が23時台からゴールデンへと昇格することが発表された。

「未だにマツコに高視聴率が望めると信じて疑わないテレ朝にとっては、大きな誤算になるかもしれません。日テレとの三冠王争いに鎬を削っていますが、最後はマツコで敗れたなんてことになるかも……」(同)

 先に週刊文春の直撃に際し、マツコはこうも答えている。

「テレビってそんな甘くないわよ。いち視聴者として冷静に考えてみてよ」

週刊新潮WEB取材班

2019年8月28日掲載

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