ついにフリー転身 自己顕示欲の申し子・笠井信輔アナの「女子アナ」的感覚

エンタメ 芸能 2019年8月2日掲載

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 女子アナはニュースを伝えたいわけではなく、ニュースで取り上げられる人になりたいんだな。と、思わせるほど、民放出身のフリー女子アナたちの話題には事欠かない。しかしここへ来て真打ち登場の感がある。フジテレビの笠井信輔アナのフリー転身宣言だ。

 彼がかつて、「昔は飲食店などで、『あの笠井アナだ』と気づかれない時はちょっと不満だったこともある」という発言をしていたのが強烈に記憶に残っている。やっぱりアナウンサーを目指す人の自己顕示欲は、尋常ではないものだ。そう、笠井アナを一言で表すなら、「自己顕示欲を隠さない男」と呼びたい。

 笠井アナを思い浮かべる時、どうも苦虫をかみつぶしたような顔になってしまう。フジテレビ「とくダネ!」で彼とやり取りをする時、小倉智昭キャスターがよくしていた顔である。それは小倉氏のみならず、笠井アナ自身が思う笠井信輔像と、世の中が感じている笠井信輔像にズレがあることに本人が気づいていない印象を受けるからだ。

 芸能人の訃報に際して紹介される個人的エピソード。エンタメ情報の紹介や、同局の軽部真一アナウンサーとのかけあいで見せる、「オレ、演劇とか映画とか詳しいんで」という空気。「自分の話はありがたがられると思っているのだろうな」という自己評価の高さや、「自分が主役として語れる場がとにかく欲しいんだろうな」という野心や欲が伝わってきたものだ。

 ちなみに今年の人気アナウンサーランキングのベスト10に、彼の名前は見当たらない。男性アナウンサーであればTBSの安住紳一郎アナや、フジテレビなら伊藤利尋アナの名前をよく見かけるし、彼らこそ、すわフリー転身かとよく騒がれる。一方で笠井アナはすでにもう管理職世代ということもあり、そうした報道とは無縁と思われていたのではないか。しかし世間からの関心度は無視して勝負に出るあたり、良くも悪くも実に彼らしい行動である。

 フリー転身にあたっては「映画や演劇など自分の得意分野を生かせる仕事を、もっと自由に行いたい。端役でいいので芝居もやりたい」とのこと。そんなの、古くからのフジテレビ視聴者はお見通しだったろう。むしろ本業でない仕事への色目を隠さない姿に、モヤモヤしたものを感じていた私のような人も少なくはないのではないだろうか。

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