交際相手がいない独身者が増加中の背景に「親と同居」「モンペ」 日本の最新“結婚事情”

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タイムラグ式一夫多妻制

「男女の出生比率は、1対1・05で男が5%多い。ただ、男の方が乳幼児での死亡率が高いので、だいたい1対1になります。まさに神の手のなせる技です。ほぼ同じ出生数なのに、50歳で結婚の経験がない男性は、女性の1・6倍もいるというのはどういうことなのか、調べてみました。カイロ大の研究者からイスラムの婚姻形態を伺ったとき、イスラムは一夫多妻制ですから、ひとりの男性が何人もの女性と結婚すれば、結婚できない男性が増え、女性より未婚率が高くなっています。それをヒントにして、国勢調査からデータを算出すると、日本は、男性の方が女性より初婚の相手と再婚する数が年間2万人弱ほど多いことがわかりました。日本では、法的に同時に複数の妻を持つことはできませんが、“再婚”という形で、時間をずらして、1人の男性が初婚女性と複数回結婚することはできます。これを“タイムラグ式一夫多妻制”と呼んでいます」

 妻と死別・離婚した男性の方が、初婚男性より、“結婚力”が高いという。

「再婚する男性は、若い頃に結婚をしていますから、肉食系で行動力があるし、女性のこともよく知っている。初婚女性を導きやすい、好きにさせやすいのですね。実際、再婚する男性の44%は、自分より7歳以上年下の女性と結婚しています」

 再婚する女性はどうか。

「婚活イベントでは、顔をひきつらせることはしないし、男性にこういうことを言うと腹が立つ、というような地雷は踏みません。イベントでは、40代のシングルマザーと20歳前後のお嬢さんがいました。普通なら、お嬢さんの方が断然有利にみえますが、カップリングできたのはシングルマザーの方でした」

 これでは若い人は、ますます結婚できなくなるばかり?

週刊新潮WEB取材班

2019年8月1日掲載

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