中日・与田監督は“お前騒動”で支持率急降下、早くも上がる立浪監督待望論

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 中日の応援歌「サウスポー」の歌詞に与田剛監督が異議を唱えたことが、大変な騒ぎになった、いわゆる「お前騒動」。ネット上で始まった騒動が地上波のワイドショーでも取り上げられると社会問題化してしまった。多くの著名人が与田監督を批判したことに加え、中日ファンの与田監督への「支持率」も急降下している。

「与田監督をもう応援したくない」、「何年もBクラスが続き、そもそも成績が悪いのにどうでもいいことで水を差すな」などとファンの声は手厳しい。

「お前騒動」真っただ中で迎えた巨人戦。そこまで5連勝中と良かった流れが止まり、中日は巨人に3連敗を喫してしまう。最悪のタイミングで天敵にやられたため、中日ファンのストレスは急上昇。7月4日の試合では、2回裏、巨人・坂本勇人に満塁弾を浴びた瞬間、スタンドから応援メガホンが投げ込まれた。

 そんななか、水面下では、キナ臭い動きも出始めている。

「与田監督の今季限りで退任すると見越して、ミスタードラゴンズ・立浪和義を次期監督に推す声が強まっています」(球団関係者)

 2009年限りで現役引退して、すでに10年が経つ。次期監督といわれながら、いまだ実現しない最後の大物が立浪氏だ。身長173cmと小柄な身体で通算2480安打を達成。抜群の野球センスで二遊間などを守り、走攻守で中日を支えた。

「中日一筋で野球理論もしっかりしている。人当たりも面倒見も良い。でも、やっぱりフィールド外での問題がやっぱり影響しているんじゃないかな。誰もが監督になって欲しいと思っているんだけど……」(前出の球団関係者)

 多くが望む監督就任だが、うまくことが進まない。これまで何度も監督候補として名前はあがったが、立浪氏にはスキャンダルの噂が絶えないため、中日球団の総帥・白井文吾オーナーが立浪氏の監督就任に難色を示しているという。確かに、白井氏が「お前は不愉快になる言葉」と、与田監督をフォローするコメントを出して、騒動を鎮静化させようとしたのも頷ける。

 その一方で、立浪には卓越した野球理論と根強い人気があり、観客動員に寄与するとの見方も多い。

「とにかくナゴヤドームに客が入らない。落合博満前監督の時も野球がつまらない、と言われていたけど、勝っていたからマシだった。与田監督で新しいイメージができると考えていたのが、ここまではすべてに裏目に出ている。根尾昂という注目新人も獲得できて、さあ、これからだったのが、このザマです。与田監督は根尾を一軍で使いたいと言っていたけど、ずっと二軍暮らし。これでは人気なんて出ないですよ」(前出の球団関係者)

 夢を売る商売とはいえ、プロ野球はビジネスである。集客力の低下は、与田監督の采配にも原因がある、との声が現場関係者からも聞こえてくる。

「広島が上位に来るのは予想していたけど、巨人があそこまで独走するとおもしろくない」と語るのは、親会社である中日新聞の関係者だ。

「04年の球界再編問題以降、12球団で共闘しようという流れができているように見える。表向きはそう。他球団の中でも関係良好の球団はあるけど、讀賣さんだけは別です。讀賣さんは岐阜で主催試合をやるなど、最近、中部圏での商圏拡大に力を入れている。おもしろいはずはない」

 そこで、人気回復の切り札として白羽の矢が立ったのが立浪氏という。「立浪監督」を実現させたいグループがいる。

「応援歌騒動が大きくなり、人気がなくなった与田監督を引きずり降ろして、立浪政権を樹立させようとのいうわけです」(あるタニマチのひとり)

 とはいえ、立浪氏が新監督に就任すれば、スキャンダルが一気に噴出する可能性は否定できないが……。

「とにかくお詫び行脚が大変だったらしい。立浪氏はモテたから、遠征など先々でいろいろあった。それを後援してくれている方々と一緒に、1つずつ解決して回った。みそぎは終わったということだそうです」(マスコミ関係者)

 立浪新監督が実現すれば、大きな注目を浴びるのは間違いないだろう。だが、下位に沈んでいるとはいえ、シーズンはまだ前半戦。果たして、こんな状況で選手たちは野球に集中できるのだろうか。

 中日が抱える“闇”は深すぎる。

週刊新潮WEB取材班

2019年7月9日掲載

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