中日「与田監督」が“お前”を問題視する前に本当にやるべきこと

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 中日ドラゴンズ応援団の公式ツイッターアカウントが7月1日、人気応援歌「サウスポー」について、球団側から不適切なフレーズがあると指摘を受けて、当面、その使用の自粛を発表すると、その賛否を巡って、SNSを中心に驚くほどの話題となった。

 中日は、現在チームワーストを更新する6年連続Bクラスと、球団始まって以来「最悪の低迷期」に入っている。そんなチーム事情もあって、球団や首脳陣の批判に繋がったと考えられるが、果たしてそんなことを嘆いていられる状況だろうか。昨年まで指揮を執った森繁和がシニアディレクターとなり、チームが新たに招聘したのが与田剛監督。冒頭の騒動はその与田監督が『お前』というフレーズを問題視したことが事の発端とされるが、そんなことよりも解決すべき問題は山積みしている。

 Bクラスだった過去6年間を振り返ると、チームとしてまず手を付けるべきは大胆な若返りである。昨年、黄金期を支えた岩瀬仁紀、荒木雅博、浅尾拓也が引退し、落合博満監督時代に主力だった選手は大半がユニフォームを脱いだ。そんなタイミングで、昨年のドラフトでは、根尾昂を抽選で引き当て、その機運は高まっていたはずである。しかし、ふたを開けてみれば、驚くような抜擢や起用法はほとんどなく、我慢して若手を起用とする姿勢が見えてこない。

 投手陣では、開幕当初は鈴木博志を抑えに起用していたが、不安定な投球を理由に6月上旬に登録抹消。防御率は4点台だったものの、登録抹消時点ではリーグトップのセーブ数をマークしていた。プロ入り2年目ということと、将来まで長く期待できる抑え投手を育てるという意味では、今季は鈴木と心中するくらいの覚悟があっても良かったのではないだろうか。結局、その後、R.マルティネスとロドリゲスを抑えで起用したものの、期待したような投球はここまで見られていない。

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