さらばTBS「小林豊アナ」、最後のラジオ放送で出水アナもナイツも号泣を再現

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番組後半、いよいよ別れの挨拶

 12時40分頃、CMが明けると、早くもオルゴールが鳴り始める。リスナーからの小林アナ異動を残念がるメッセージを、原稿を読むのが下手なディレクターが紹介しているところに、小林アナが割って入る。

小林:うるさいよ、お前は! いいよ、いいよBGM。息が詰まりましたね。えーと、赤坂のサカスに戻ってきております。サカスに戻ってきた理由は二つです。ひとつはオンエアー終わった直後にナイツさんに挨拶しないと、もう二度と僕、会えないでしょう? 

:そんなことないでしょう。

小林:異動が決まってから、一度もホラ、実はご挨拶を避けていたんですけど、出水さんにも、会わないようにしていたので。ちょっと終わった後に挨拶に行きたいな、という個人的な理由がひとつ。もうひとつ、このサカス、ちょっと今、軒の下でしゃべっているので、傘さしますよ、そぼ降る雨ですが。何がすごいって、このサカス、東京屈指の(中継)許可を取るのが難しい場所です。さっき中継したとしまえんは前日の電話1本でOK。ただしサカスは、1週間前から何をやるかの台本をFAXしなければいけません。それくらい厳しいんですね。何をやるかの台本を1週間前からFAX、我々の中継には絶対に無理なことなので、いつもここでは中継できずに大変苦しんできましたが、今日なんでここからしゃべっているかというと、実は、無許可でしゃべってます。無視してます。

出水:エエー!

小林:そのぐらい、最後だからしたっていいでしょ!

:9階の窓から下、見えるんですけど、人、誰もいないですね。

小林:真ん中に立っているの、僕ですよ。赤坂サカスと言いますと、四方をビルに挟まれておりまして、東側がビズタワーで(高さ)180メートルくらい、反対側がTBSで9階にみなさんいるんですよね。これが100メートルくらい。南側がヘキサゴンビルといって、70メートルくらいの高さで、ちょっと変わった幾何学的なガラスがいっぱい付いているようなビル。そして正面が、カフェがあって、奥がアクトシアター、もしくはブリッツという構造になっている、100メートル四方くらいのちっちゃなパティオみたいなものを赤坂サカスといっているんですけれど、最近、緑の芝を入れまして、この芝が雨であんまり嬉しそうにしていないのは、実は全部人工芝だからなんですけれどね。この芝をミッドタウンのようにTBSはしたいんでしょうね。

出水:最近、座って寛いでいる方もお見受けするようになって嬉しいです。

小林:196回の中継で、大抵2回目の中継は別の場所からでしたので、400カ所くらいの中継してることになります。お世話になりました。ありがとうございました。これが最後ということになってまいりましたが……。この中継のポイントは何かというと、面白いことの担当はナイツさん、だから敢えて、中継のリポーターは絶対に面白いことをしなくても良くて、中継のアナウンサーがやるべきことは、現場の映像を伝えるということ。今だったら、ビズタワーの高さであるとか、色合いとか、空の色とか、きちんと映像をナイツさんに伝えると、必ず面白いことをやってくれる。あの、高いところから飛び降りるような中継でしたから、下には低反発のクッション?。ナイツさんと出水さんが何をやっても受け止めてくれるので、面白いことはお二人の担当、中継のリポーターはひたすら……あのね、僕もどっちかというと、剽げたいタイプなんですけれども、剽げるためには現場になりきらなくてはいけなくて、なりきることが大事。なりきるためには取材、ホントに滅茶苦茶ちゃんと取材をして、現場が手に取るようにわかるようにして、でも時々知らないふりをしてよくて、徹底的にリアルな映像をナイツさんに送り続けるワケ。敵はSNSとかネットですよね。中継でリポーターがへたくそで映像が伝えられないと、ナイツさんのお隣にいる作家さんがインターネットとかでピピッと映像を見つけて、「これです」って見せちゃうじゃないですか。先週の喫茶店(さきほどのディレクターが担当)の時みたいに、あれは失敗ね。あれやられたら死んだ方がいいね、アナウンサーは。あれをやられる前に映像をスタジオに届ける、スタジオに届けるってことは、ラジオ聞いている人に届くってことだから。ラジオはそこを楽しまなきゃいけないわけなんです。

――立て板に水のごとく、しゃべり続ける小林アナ。話はリポーターとしての極意へと移り、さらに自身の新人時代にも及ぶ。

小林:TBSラジオの営業に石垣さんという人がいて、僕の中継の師匠なんですけれども、28年前に僕、この土曜ワイドの中継していて、その時のディレクターで、1年目は全然出来なくて、25年ぶりにもう一遍この中継やらせて貰えることになったのは、奇跡ですけど、その時の師匠から連絡が来て、「君のしゃべりの技術はちゃんと誰かに引き継がれているのかい?」と言うことだったのですが、30年分の技術は今、目の前に、来週から来る奴が見学に来ているので、2分くらいで全部お伝えしましたので、映像を送る、それをやってもらいたいということになってます。

土屋:後継者、大変だよ、これ。

小林:いや、そんなことないっすよ。こいつはこいつで……ネット上で小林って奴が来るとお伝えしたところ、小林遼説が有力なんですけど、小林遼ではありません。それから私が参院選に出馬するというネット情報も出ているようですが、それもありません。ちがいます、異動です。7月1日に出来る部署なので、あんまり言えないんですよね、会社の方針みたいで。何をやるのかは、まあお暇だったら、出水さんから訊いていただければとは思いますが。

土屋:では、アナウンサーとしては、しばらくは……。

小林:もうね、なんか全然違う部署なんで、たぶん2度とマイクを持つことはないかと思います

:エエー!戻ることだってあるでしょう。

土屋:テレビだって、あるでしょうし。

小林:ないでしょー。いやもう本音をいうと、2度としゃべるかよTBS!とはちょっと思ってたりするんですけど。まあ、そういうことは言わない方がいいと思います。

土屋:寂しいなあ。

:でも、許可も取らずにそこに立っていたりもしますからね。

土屋:抵抗ですか!

小林:1週間経てば、普通に土曜日がやって来て、土曜日になれば、こんな楽しい番組が始まるので、またみなさんにはお聞きいただければと思いますけれど。

:小林さんは1回目からフルに出ていますからね。

土屋:ゼロ回の時からですよ。

小林:土屋さん、僕これから消しゴムサッカーを始めようと思いますので、よろしくお願いします。出水さん、異動しても同じ会社なのでよろしくお願いします。塙さんは俳優業頑張って下さい。ずっと拝見しておりますので。

:来週からの子、そこにいるんですか?

土屋:紹介は?

小林:いますよ、でも小林とまでいっておきましょう。あの、小林の法則というのがあるので、塙さん、これだけ言っときますよ。小林っていうアナウンサーが3人集まると、1人は必ず不幸な辞め方をする、これが小林の法則です。ナイツのネタで使っていただけるなら使って頂きたいと思います。

出水:なんでですか!

:最後までヒヤヒヤしました、小林さん、3年9カ月、ありがとうございました。

小林:小林豊、ここまでです。廃業です。ありがとうございました。

――今週の推薦曲としてTHE ALFEE「始まりの歌」が流れ、CMへ。CMが明けると、

出水:時刻は……ごめんなさい(泣き出す)。

土屋:……じゃあ、12時52分です。ここでTBSラジオ交通情報と天……天気予報です。け、警視庁の……(しゃくり上げている)。

:白井京子さん、お願いします。

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