田口淳之介“20秒の土下座”は賛否両論、謝罪の専門家は「効果あり」と指摘

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謝罪の“最終兵器”

「もともと、土下座は貴人を敬う意味合いが強かった。江戸時代の大名行列で庶民が大名にひれ伏したわけですが、それが戦後になると様変わりしてきた。土下座は、謝罪の“最終兵器”になってしまったのです。土下座されると、まあ、お手を上げてくださいという気持ちになって、相手の謝罪を受け入れてしまいます。土下座にはそういう力があるのです。土下座することは、世間への謝罪だけではなくて、神様に対して謝る、祈りにもなっている。神様がそこにいるような、抗えない呪術力のようなものがあるんです。だから世間は受け入れざるを得なくなるのです」(同)

 田口の土下座について、嫌悪感を持つ人も最終的には受け入れるというのだ。日本の謝罪文化は、特殊なものがあるという。

「03年にハンセン病患者の療養施設・菊池恵楓園の人たちが、熊本のホテルから宿泊を拒否される事件がありました。ホテル側は、菊池恵楓園を訪れて謝罪したのですが、菊池恵楓園はこれを拒否した。すると、菊池恵楓園に対して大バッシングが起きました。なぜ謝罪を受けないのかという抗議の電話、手紙が殺到したそうです。謝罪は、時として当事者だけの問題ではなくなります。世間も巻き込んでしまう。その謝罪の“最終兵器”が土下座なんです。土下座をすれば世間が認めてくれるので、簡単に土下座に走ってしまうわけですね」(同)

 田口の心中や如何に。

週刊新潮WEB取材班

2019年6月11日掲載

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