ZOZO前澤社長「株の9割が銀行担保」「アンディ・ウォーホル投げ売り」という窮地

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アート作品を手放す

 背に腹は代えられないのか。前澤氏は蒐集していた現代アートにも手をつけた。5月16日のサザビーズオークションで、所有していたアンディ・ウォーホルとエド・ルシェの作品を売却。落札価格は計8億8千万円と報じられた。

 さるアートコレクターは、

「4月1日に香港で開催されたオークションでも、前澤さんはコレクションの一部を手放しています。その中には、草間彌生の作品も含まれていたと言われており、それは、日本円にして8億7千万円を超える高値で落札されています。前澤さんは、この取引で相当の儲けをだしたはずです」

 一方でリスクもあって、

「作家とギャラリーは、作品がオークションなどの市場にむやみに流れることを嫌う。投機対象として作品を捉える人に、本当に価値のある物を売ろうとはしませんから、今後、前澤さんが真に評価の高い作品を手にできる可能性は少なくなります」(同)

 斯界の信用を失くしても、当座の金を得たいのか。

 ZOZOに訊くと、

「前澤個人の資産に関することですので、弊社からの回答は控えさせていただきます」(広報担当者)

 と言うばかり。古(いにしえ)からの物語には、「打ち出の小づち」も使い方を誤れば自らに災いが振りかかる、と書かれている。前澤社長はその戒めを、身を以て我々に教えてくれたに相違ない。

週刊新潮 2019年5月23日号掲載

特集「株の9割が銀行担保! 『アンディ・ウォーホル』も投げ売り! ZOZO『前澤社長』が失った『打ち出の小づち』」より

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