大坂なおみ不調の裏に“不徳の父” 元コーチから指導料未払いで訴えられていた

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父のサイン入り契約書

 やはり、不調と無関係ではなかった未払い訴訟。この件をアメリカの「サン・センチネル」紙が報じたのは3月16日。「マイアミ・オープン」2回戦の直前だ。

 センチネル紙曰く、彼女が13歳のころのコーチ、クリストフ・ジーン氏から未払い分を請求されている。報酬をほとんど受け取っていないと主張するジーン氏は、大坂の父であるフランソワ氏と“賞金の20%を永久に受け取る契約”を交わした。フランソワ氏のサイン入り契約書もある――。大坂の生涯獲得賞金は約12億円なので約2億4千万円を寄越せとなったわけだ。

 前述のバインコーチの前には6人のコーチがいて、そのうち、ジーン氏の次のコーチ、パトリック・トーマ氏も無報酬。提訴はしていないが、訴訟を支持している。

 元プロテニスプレイヤーの神和住(かみわずみ)純氏は言う。

「現在の大坂さんのプレーに、子どものころのレッスンがどう影響しているかなんて分かるはずがない。訴訟は、胡散臭く見えます。ただ、大坂さんの場合は急激に成長して大金を稼ぐようになった。世界1位ともなればこういうことが起きてくるんです。だから、お父さんやスタッフがしっかりガードしてやらないと」

 裏を返せば、つきっきりで歩んできた父のフランソワ氏に、うまくさばけなかったという“罪”がある。

 たとえば、コーチが辞めたときや、大坂の名前が広まりはじめたタイミングで、彼らに“心づけ”を渡していたら、こんなことにはならなかったのではあるまいか。

週刊新潮 2019年4月4日号掲載

ワイド特集「櫻の樹の下には」より

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