コンビニ「24時間営業」紛争 オーナー語る“2年間休みなし”“手取り20万円”の実情

企業・業界週刊新潮 2019年3月14日号掲載

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24時間営業で不便が生じた「コンビニ」紛争の明日(1/2)

 かつて不夜城といえば特別な場所だったはずが、24時間営業の小さな不夜城は、いまや全国に5万数千を数えるという。それで便利になっただけならいい。そこが紛争の拠点となり、コンビニエンスの名に反して不便が生じているとしたら。しかも明日は見えず……。

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 セブン-イレブンの「開いててよかった」というコピーの登場は、1970年代。言葉通りの実感とともに記憶している人が多いようだが、今では「開いて」いないのは論外、許されざることなんだそうである。

 そう思わされる事態が顕在化したのは、2月19日付の「弁護士ドットコムニュース」で、セブン-イレブンのフランチャイズ(FC)加盟店が営業時間を短縮し、本部と対立している、と報じられたのがきっかけだ。なにが起きているのか。東大阪市にあるくだんのセブン南上小阪店に説明してもらうのが早いだろう。

「本部に伝えたうえで2月1日、それまでの24時間営業を、朝6時から深夜1時までに切り替えました。すると地区担当者から通知書が届き、そこには“契約書に抵触しており、このまま時短営業を続けると契約解除になる”ということが書かれていました」

 そう語るオーナーの松本実敏さん(57)に、そこに至る経緯を尋ねた。

「大学が近いので学生バイトでやりくりし、昼も授業がない4年生に入ってもらって回していました。ところが去年、4年生が5人卒業してしまい、5月にはマネージャーだった妻もがんで亡くしました。この8カ月で3日しか休んでいません。ここ2年ほどは人手不足が深刻で、新しく入ったバイトも深夜勤務が多いとすぐ辞めてしまう。僕が朝8時から夜8時まで仕事し、翌日も同じシフトで働くつもりでいたら、遅番のバイトが来られなくなり、僕が夜10時から朝6時まで働き、その後も朝8時から12時間働いたことも」

 さすがにキツいので、時短に踏み切ったという。2月7日、本部との話し合いが持たれたそうだが、

「すでに7日間、契約違反の時短営業をしたので、契約解除するといわれ、1700万円と書かれた紙を見せられて、このくらい賠償金が発生すると告げられました。ところが『弁護士ドットコム』で報じられると、本部でサポートするから24時間営業に戻してください、と伝えられて」

 それでも納得がいかない点が多く、2月27日には、

「営業時間短縮をオーナーが選択できるようにしてほしい、という要望書を社長宛てに持っていきました」

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