“佳代さんの開業資金”に“出産費用”を募集… 仮想通貨「コムロ・コイン」の怪しさ

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〈愛育病院での出産費用〉!?

 基本的な言葉を間違えるなど雑な作りが目立つページなのだが、寄付は仮想通貨を通じて行なわれ、資金は以下のように費消されるとして、ざっとこう続く。(1ドル=110円換算)

・4万ドル(440万円)→彼の家族は貧乏で彼女(※原文ママ)の母はボーイフレンドから4万ドルを借りている

・80万ドル(8800万円)→彼の母は日本でアンティーク店を開きたがっている

・200万ドル(2億2千万円)→NYで3年を過ごした後の東京での分譲マンション

・150万ドル(1億6500万円)→彼がプリンセスと結婚するために日本政府に支払わなければならない

・3万ドル(330万円)→愛育病院での出産費用

・40万ドル(4400万円)→自民党への寄付

・年間36万ドル(3960万円)→六本木ヒルズC棟のペントハウス

・500万ドル(5億5千万円)→ホノルルの別荘

 2月2日に投稿されたこの文章では、フォーダム大の友人一同を名乗り、寄付を募ってはいるが、「アンティーク店」に関しては本誌(「週刊新潮」)が1月31日発売号で報じたばかりだった。加えて、「愛育病院」「六本木ヒルズC棟」といったトピックを日本人以外がすらすらと並べられるとは到底思えない。怪しさばかりが際立つのだ。

 テクニカルライターの細田時弘氏によると、

「ビットコインを始めとする仮想通貨で募金を募る詐欺サイトの一種。日本と違って海外ではよく見かけます。日本人で引っ掛かる方はほぼいないと思うので、ターゲットは海外でしょう。事情に疎い外国人には、“◎◎ちゃんが難病に……”などと書き、金銭を募るスタイルと同じように映ると思います」

 とし、こう分析するのだ。

「この仮想通貨の口座はオーストラリアにあると推測されます。仮想通貨の特徴は秘匿性にあるので、口座の作成者を割るのは原理的に不可能。既に口座は凍結され、振込はできません。しかし、文面が拡散すれば口座を作り直し、作成者が新たに資金を募る可能性がないわけではありません」

週刊新潮 2019年2月28日号掲載

特集「33億円増改築の折も折 『秋篠宮家』が模索する『小室家』との金銭解決」より

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