フジが密かに狙うキムタクと唐沢寿明のドラマ共演 95年の映画「君を忘れない」以来

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フジテレビの“本気度”は?

 近年、地上波のドラマは、視聴者層が高齢化しているという。そのためか、80~90年代の作品を“回顧”させるような配役が散見されるのにお気づきだろうか?

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 例えば、2018年10月から12月まで放送された「SUITS/スーツ」(フジテレビ系列)では、織田裕二(51)と鈴木保奈美(52)の共演が話題になった。

 もちろん2人は、1991年「東京ラブストーリー」(同)での主演カップルだ。更に第8話で矢田亜希子(40)、第9話で石田ひかり(46)もゲスト出演している。

 鈴木保奈美が27年ぶりなら、矢田亜希子とは14年ぶりの共演。2人が恋人役を演じたのは、04年の「ラストクリスマス」(同前)だ。そして石田ひかりとは「ママハハ・ブギ」(TBS系列)以来の共演といい、何と放送は89年だった。

 テレビ朝日も18年放送の「BG~身辺警護人~」で類似のキャスティングを行った。もちろん主役は木村拓哉(46)だが、第7話と最終話に山口智子(54)が出演したのだ。

 こちらは96年の「ロングバケーション」(フジテレビ系列)であることは言うまでもない。平均視聴率(関東地区・ビデオリサーチ社調べ)が29.6%という化け物ドラマだった。

 一体なぜ、こんな“ブーム”が起きているのか、芸能担当記者に訊いた。

「狭義の“バブル世代”は66年から70年生まれを指します。これより上の年齢層が、テレビドラマの視聴習慣を持っています。ちなみに“ポスト団塊ジュニア”は75年から81年生まれとされ、こちらにはテレビドラマに興味のない層も出現するというわけです。なれば勢い、バブル世代が大学生だった80年代後半の“スター”を登場させれば、メディアやSNSで話題となり、視聴率が上がる可能性も増す、というわけです」

 ちなみに80年代後半は、フジテレビの黄金期だ。バラエティだけでなくドラマも強かったフジは、82年から93年までの12年間、視聴率三冠王を達成している。この辺りに“鉱脈”が眠っていると考えて当然だろう。民放キー局の制作スタッフが明かす。

「フジテレビが狙っているとされるのは、木村拓哉さんと唐沢寿明さん(55)が共演する連続ドラマです。実はテレ朝の『BG~身辺警護人~』で木村さんが山口智子さんと共演した時、唐沢さんもゲスト出演するのではないか、と話題になりました。週刊女性は電子版で『木村拓哉「BG」で唐沢寿明とも共演か~フジ開局50周年企画で当てた共演権の行方~』(18年3月1日付)という記事を掲載しています」

 週刊女性のタイトルにある「共演権」という単語をご存知ない方もおられるだろうが、こちらは後で詳述させていただく。

 その前に言及しておきたいのは、木村と唐沢は、共演の経験があるという事実だ。

 テレビドラマではなく映画になる。95年に公開された「君を忘れない」(渡邊孝好監督:日本ヘラルド映画)だ。舞台は第二次世界大戦末期の特攻基地。木村は海軍少尉、唐沢は大尉を演じた。

 興行成績はパッとしなかったが、他にも反町隆史(45)、松村邦洋(51)、袴田吉彦(45)、池内万作(46)といったキャスティングが“伝説化”している。

 そして先の“共演権”だが、これは09年4月に放送された「SMAP PRESENTS ドラマの裏の本当のドラマ」で登場したものだ。フジテレビ開局50周年特別企画として放送されたのだが、番組のラストで木村と唐沢の共演が“決定”したのだ。

「順を追って説明しますと、番組の司会はSMAP。50年間で放送されたフジの名作ドラマを生放送で振り返るという内容でした。番組の終盤はSMAPに番組内容にちなんだクイズが出題され、木村さんが優勝。『共演権』が優勝商品として与えられ、木村さんが戸惑いながら抽選箱に手を入れると、『唐沢寿明』と書かれたボールが出てきたんです」(同・制作スタッフ)

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