“徴用工”で巨額賠償を請求なのに… それでも日系企業が大人気という韓国就職最前線

韓国・北朝鮮週刊新潮 2019年2月7日号掲載

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徴用工判決から1週間後の光景

 彼のように日本で働くことを熱望する若者が大挙して押し寄せた、このイベントの主催者は韓国政府の外郭団体「KOTRA(大韓貿易投資振興公社)」である。つまりは国を挙げての就職斡旋事業ということになろう。

 だが、思い出してもらいたい。この就活イベントから遡ること1週間前の10月30日、韓国の大法院(最高裁)が重大な決断を下したことを。そう、新日鉄住金に賠償金の支払いを命じた「徴用工判決」である。

 徴用工問題は、1965年に締結された日韓基本条約および日韓請求権協定によって歴代の日韓両政府が「解決済み」としてきた。だが、大法院は日韓関係の基盤をなす取り決めを真っ向から否定し、さらに文在寅大統領も、「司法府の判断を尊重しなければならない」「日本は判決に不満があったとしてもやむを得ないとの認識を持つべきだ」と、事実上、日本側に判決の受け入れを迫った。

 つまり、一方で日本企業に不当に巨額の賠償金を求めながら、もう一方では日本の企業に学生を送り込もうと画策しているわけである。

 さらに、文政権の暴挙は「徴用工判決」だけに留まらない。朴槿恵前大統領との間で「最終的かつ不可逆的に解決」した慰安婦問題を蒸し返し、子どものような嘘を吐き続けるレーダー照射事件も未だ燻り続けている。また、アメリカとも在韓米軍の駐留費を巡って交渉が難航。日米韓の同盟にも亀裂が入りかねない。

 では、日韓関係が「史上最悪」レベルで冷え切るなか、なぜ韓国の若者は日本の企業を目指すのか。そして、なぜそれを国が支援するのか――。

 最大の理由は、文政権の経済政策がことごとく失敗し、韓国経済が危機に陥っていることにある。

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