バンクシーの画をあえて回収 小池都知事の皮算用

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 築地市場移転の次は、正体不明のアーティスト、バンクシー。よくよく小池百合子東京都知事(66)はネズミと縁がおありなのだ。

 東京都港区にある防潮扉に、バンクシーのものと思われる、ネズミが傘を差した落書きが描かれていることが分かった。今月16日に所有者である東京都の港湾局が画の部分を回収し、目下真贋を鑑定中だが、この機に乗じたのは、小池都知事。自身のツイッターに、ネズミの画との記念写真を載せて、〈東京への贈り物かも?〉と、ルンルン気分なのだ。

「反体制的な風刺を得意とするバンクシーの作品を前に、権力者の小池氏が喜ぶこと自体がシニカルで、バンクシーはこの状況を楽しんでいるでしょう。世界的にもバンクシー作品の前で記念撮影する政治家なんて見たことがない」(美術評論家)

 ネズミ一匹に浮かれる都知事への批判は、都政担当記者からも聞こえてくる。

「定例会見で、落書きを“贈り物”と表現したことの説明を記者からうながされても、フフフッと笑いながら、『でも、贈り物だと思います』と、説明にならない回答で終わらせていた。ツイッターに載せた写真も、情報を聞きつけた小池知事が、回収する4日前、公務と公務の間にわざわざ立ち寄って記念撮影したもの。ミーハーぶりに都の職員も呆れていますよ」

 所有権を持つ都は、画の作者が誰であれ、都立の美術館で展示したり、売却することが可能だ。都の担当者に今後を聞けば、

「まだ鑑定する方法を探っている状況ですし、展示する予定もありません」

 知らぬうちに、このネズミが小池さんのおうちに住みつくなんてことも?

週刊新潮 2019年1月31日号掲載

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