北の工作員かそれとも… 文在寅大統領のざんねんな外交(KAZUYA)

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 現在の北朝鮮指導者、金正恩の祖父に当たる金日成はかつて「冠のひも戦術」を説きました。

 韓国を冠、その冠を支えるためについた左右のひもを日本と米国に見立て、どちらかのひもを断てば冠である韓国は落ちるということです。日韓、米韓の関係を潰すというのは、古典的な北朝鮮の戦術なのです。

 そう考えると韓国の文在寅大統領は冠のひも戦術を忠実に実践しているように見えてきます。彼は元々北朝鮮に入れ込んでいますし、最近の日韓関係を悪化させる出来事の波状攻撃は目に余るものがあります。

 前回も取り上げたレーダー照射の件では、韓国側が反論動画を公開しました。本当に国家が出したものなのかと失笑するような出来栄えで、大半は日本側の映像を使い、新映像は10秒程度です。

 壮大なBGMを流し、ここぞという場面では効果音を入れるといった映像演出で完全に笑わせに来ています。ネットでは早速BGMを面白いものに差し替えて遊ばれる始末です。さらに姑息なのはサムネイルです。日本の哨戒機が低空飛行しているかのように画像合成した、いわゆる「コラ画像」を使用しているのです。本当にしょうもない国だ。

 日本が低空飛行したのが悪いと責任転嫁していますが、そもそも危険な低空飛行だというなら、何故その場で無線通信をしなかったのか? 日本は複数回線で何度も無線通信を試みています。韓国は受信状況が悪かったなどと言っていますが、反論映像を見ると聞き取れるレベルなのもお笑いです。

 韓国はこのしょうもない反論動画を複数言語に翻訳して配信しています。日本語版もあり、タイトルは「日本は人道主義的な救助作戦の妨害行為を謝罪し、事実の歪曲を直ちに中断せよ!」で、なんとも北朝鮮的です。

 今回の件は日本の排他的経済水域内での出来事ですし、ここまで韓国が異常な反論に出る時点で怪しすぎます。やはり北朝鮮と何らか示し合わせていたのではないかと勘ぐってしまいます。

 これだけでも激しい韓国不信が広がっていますが、文在寅大統領が1月10日に行った年頭記者会見が追い打ちをかけます。

 元徴用工の訴訟に関連して「日本政府はもっと謙虚な態度を取るべきだ」と日本を非難。さらに日本の政治家が問題を政治争点化しているとも発言しています。

 文大統領は北の工作員なのか、底抜けのバカなのか……。1965年の日韓請求権協定で解決した問題であり、個人の請求権云々で言うなら、その時莫大な金銭を得た韓国政府か当時援助を受けて成長した韓国企業に求めるべきであって、日本企業に求めるのは筋違いです。責任逃れも甚だしい。

 日韓で財団を作って補償をするべきだなどと提案してきても蹴るべきです。慰安婦財団も反故にした実績がありますし、韓国とは約束事ができないと心得るべきでしょう。

 文在寅大統領はおよそまともとは思えませんが、それを選んでいるのは韓国国民です。東アジアの情勢を見極めて、まっとうな批判が韓国内から出てくることを待望します……いや、無理か。

KAZUYA
1988年生まれ、北海道出身。12年、YouTubeで「KAZUYA Channel」を開設し、政治や安全保障に関する話題をほぼ毎日投稿。チャンネル登録者40万人、総視聴数は1億4千万回を超える。近著に『日本人が知っておくべき「日本国憲法」の話』(KKベストセラーズ)

週刊新潮 2019年1月24日号掲載

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