2年間“理事長”“学長”が不在の名門「日本女子大」 調停役も激怒する異常事態

国内 社会 2019年1月15日掲載

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〈屈辱的なのは…〉

 別の大学関係者が続けて言う。

「調停は順調に進んでいたのに、蟻川理事長代行はそのことを文科省にきちんと報告しませんでした。その結果、文科省から11月30日付で、大学に対して異例の通知が出されました。大学が選んだ調停役ではなく、日弁連の第三者委員会に関するガイドラインに従って第三者委員会を選べ、という内容でした。加えて、その第三者委員会の意見を聞いて、今年1月31日までに新学長などを選ぶように、と一方的に通達されてしまったのです」

 この通達に怒ったのは、有馬東大元総長や西原早大元総長だ。大学から依頼を受けて調停に乗り出していたのに、蟻川さんから梯子を外されて面目を潰されたからである。調停役を辞した西原早大元総長は、昨年12月3日付で蟻川さんに調停役の辞任届けを提出。そこには、次のような苛烈な一文が記されていた。

〈屈辱的なのは、文部科学省当局において調停手続きの開始の意義が十分認識されていなかったがために、本学が自治能力を失ったと判断されたことである〉

 御年90歳にして、かくしゃくたる西原早大元総長ご本人に直接話を伺うと、

「私学の自由を保つためには、文部科学省からこんな風にものを言われちゃいかんのです。蟻川理事長代行は、ああいう通知を出させないためにも、文部科学省に自ら足を運ぶべきでした。そして、東大総長と文部大臣まで経験された有馬さんという神様のような人に調停をお願いしたのだから、『調停の結論が出るまで待ってください』と説明しなくてはいけませんでした。でも蟻川理事長代行は、そうしなかった。そうした一連の不作為は、極めて問題があったと言わざるをえません」

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